米メディアはマー君の直球の少なさを肘不安と結びつけて悲観的報道
日本人メジャーリーガーとして4人目となる開幕マウンドに上がったヤンキースの田中将大(26)だったが、対ブルージェイズ戦で4回を投げて一発を含む5失点で黒星スタート。全米メディアは、ストレートが少なかった投球内容を右肘の故障不安と結びつけて悲観的な報道をした。 ESPNのコラムニストのジョハッド・ハワードは「マー君の自粛は、ヤンキースにとってよくないことだ」とのヘッドラインで開幕戦を伝えた。昨年までは、投球の25パーセントを占めていたフォーシームが、この日は、たった7球だったことに注目。田中自身が、フォーシームが少なくなった理由について簡潔に答えた「「なぜならば、彼らは、それに合っていたから。(5失点の)結果には動揺した」というコメントを紹介しつつも、オープン戦で複数のスカウトが「まだ肘を痛める前の状態に戻っていない」と語っていたという話や、元サイヤング賞受賞投手であるペドロ・マルチネスの「まだ最善の状態ではない」という話を交えながら、トミー・ジョン手術を回避したほどの肘への不安が、ストレートを減らすピッチングにつながったのではないかと推測。ブルージェイズの7番打者、ポンペイの「おそらく〔速さは〕139キロから144キロだっただろう。ヒットをうちやすいスピード」というコメントまで紹介されていた。 記事は「我々は、この問題を解決するために努力し続ける。そしておそらく、それを成し遂げるだろうと予言しておきたい」」というジラルディ監督の言葉で結んだが、記事のタイトルの意味は、肘の不安からくるマー君のピッチングスタイルの変更を問題視したものだった。 MLB.comは、「ヤンキースは田中の肘の不安を信じていない」というタイトルのブライアン・ホチ記者の記事を配信した。この記事では、82球のピッチング中、フォーシームは6球だったとカウント。彼もストレートが少ないことと右肘不安との関係に目を向けた。ツーシームは20球で、平均して144キロ程度のスピードしかなく、1イニング目は、電光掲示板にスピードガン表示がされなかった珍事まで紹介。マー君が、そのことを聞かれ、笑って「僕とは関係ないこと」と答えたとした。