「ジャケ買いした」の声も、ファミマカラーな月桂冠のカップ酒を発見! その狙いは?
「ファミリーマート」で、思わず二度見してしまう商品を発見した。いぶし銀なパッケージが多いカップ酒コーナーにありながら、ファミマでお馴染みな青&緑カラーでデザインされたその商品はなんともスタイリッシュ。もしやファミマ発のカップ酒なのか・・・? 【写真】実は「パイの実」もファミマカラーに そう思い調べてみると、京都の老舗日本酒メーカー「月桂冠」(本社:京都市伏見区)とのコラボ商品であることが判明。SNS上でも「パッケージが可愛くて手に取った」「ジャケ買いした」など若者からもじわじわと人気を集めている様子。そのデザインに込めた狙いを訊いてみた。 ■ 海外観光客と若年層を狙いうち 今回話題となったパッケージは、コンビニ業界初となるファッションイベント『ファミフェス』の開催を記念して作られた。 ほかにも「パイの実」や「ザ・プレミアム・モルツ香るエール」、「サントリー烏龍茶」などの商品も特別パッケージで販売されているが、なかでも「月桂冠」は海外観光客や日本酒に馴染みのない若年層にも手に取ってもらえるよう、明るく爽やかなイメージでデザイン。 さらに、海外でも評価が高い日本の酒文化でも、とりわけ日本特有の文化である「カップ酒」をより広く知ってもらうという狙いを込め、英語表記をメインに据えているのだとか。 「『月桂冠』というメーカーの伝統と素晴らしいブランドロゴに敬意を払いつつ、ファミリーマートとのコラボだからこそ感じてもらえる『新しさ』を意識しました」と、ファミリーマートの広報担当者。また、ファミマカラーの「緑」は印刷時に表現の難易度がとても高い色とのことで、「狙った通りの印象に残る色味になるよう、印刷工場での立会いでは丁寧に何度も調色を重ねて制作しました」と、意外なこだわりを明かした。 ■ 新規層も狙える? 限定パッケージ 当初の狙い通り、SNS上で若者から注目されているファミマ仕様のカップ酒だが、やはり「月桂冠」側の反応も気になるところ。380年もの歴史を持つ老舗企業としては、今回のパッケージはアリなのだろうか? そこで「月桂冠」の担当者に社内での反響を聞いてみたところ、「カップ酒というヘビーユーザー向けの商品であってもデザインによって注目を浴び、若い方から興味を持っていただいています。商品デザインの力や可能性について改めて考えさせられました」と、かなり好評な様子。 さらに、「限定パッケージをきっかけにはじめて月桂冠に触れるというお客さま、以前からファンだというお客さま、どのお客さまにも、この商品を通じて歴史がありながら常に挑戦する企業『月桂冠』を覚えていただけると大変ありがたいです」と、熱くコメントしている。 ◇ ファミマ限定の「月桂冠カップ300」(254円)は、12月12日より販売中(関東・関西・東海の酒類取扱い店のみ)。 取材・文・写真/つちだ四郎