鼻腔ガンの手術後、鏡を見たら鼻が青黒い…「治るのかな」と不安でたまらない【漫画の作者に聞く】
鼻づまりで病院に行ったら、突然「がん」と宣告された!2児の母であるやよいかめ(@yayoi_kame)さんが2023年3月に発売したコミック「鼻腔ガンになった話」は、そんな実体験を漫画化した闘病エッセイだ。お金や手術、副作用…さまざまな不安を抱えながらも、家族や周囲の人々と支え合って闘病生活を乗り越えていく。現在制作中というその続編について、ご本人へのインタビューとともにお届けする。 【漫画の本編を読む】鏡を見たら鼻が青黒い「直るのかな」 ※本作で紹介している内容や症状は、あくまで作者個人の体験や認識に基づくものです。症状で悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含むため、閲覧にはご注意ください。 ■麻酔が切れてからの痛みは想像以上 喉に包帯が垂れ下がって声が出なくなったトラブルも一件落着。しかし、次なる悩みが襲い掛かる。 思わず痛み止めを指示量以上に飲んでしまうほどの痛みが一晩中続いた。さらに、朝になって自分の顔をしっかり見てみたら、鼻が青黒くなっていた…。 そんなある日、同じ大部屋に入院してきたおばあちゃん。夜通し「痛い、痛い」とうめくため、やよい かめさんはまたも眠れなくなってしまう。でも、ふとしたきっかけでそんなおばあちゃんとも無事打ち解けることができた。 ■鼻が青黒くなるとは思いもよらなかった 手術前に鼻が青黒くなるという話は聞いておらず、鼻についてさっそく「黒くなっているのは治るんでしょうか?」と聞いたとのこと。「『回復していくにつれて、薄くなります』という回答でした。『絶対治ります』とは現在の医療現場では言えないのかもしれないと感じました」 また、以前先輩の患者さんに傷口を見せてもらったが、術後鼻は黒くなっていなかったことも、思い至らなかった理由という。「内視鏡手術の場合と、普通の切開手術の場合では違いがあるのかもしれませんが、個人差もあると思います」 ■顔全体にズキンズキンという痛みが 手術後の夜に痛みで眠れなくなった描写がある。「最初はまだ麻酔が効いていたので全然痛くなかったんですが、時間が経つにつれてズキンズキンという痛みが顔全体に広がりました。とても辛かったです。看護師さんから、少しずつ痛みは引いていくという説明を聞いていたので、一晩過ぎればマシになると思ってひたすら我慢していました。今思えば看護師さんを呼んでもよかったのかも」 おばあちゃんとはがんの話やお互いの家族の話をしたそう。「やっぱりご家族のことがすごく大好きみたいで、家族自慢が多かったのが素敵でした。いかにお嫁さんが働き者で何でもやってくれるっていうこと、ずっとお家にいてお菓子を食べてたら『お母さん!健康に悪いから、お散歩でも行って来なさい』って怒られること、お孫さんが東京の大学に行って頑張っていること、たまにしか会えなくなって寂しいこと…。私には『だから、子どもと一緒にいられるうちにたくさん遊ぶといい』とアドバイスをくれました」 取材・文=折笠隆