大阪・泉南中1自殺、いじめ認定 第三者委「家庭と学校関係悪化」
大阪府泉南市で2022年3月に中学1年松波翔さん=当時(13)=が自殺した問題を巡り、市の第三者委員会は31日に記者会見し、学校内での松波さんへのいじめを認定したと明らかにした。その上で、自殺に至った要因は家庭と学校側の関係悪化など、複合的なものだったと結論付けた。 第三者委の報告書によると、小中学校の同級生らが松波さんに「少年院帰り」と声をかけたり、身体的な特徴をからかったりするいじめがあった。学校側はいじめだと判断せず市教育委員会への報告にも至らず対応が不十分だったとした。 学校生活に悩んだ松波さんが市外の中学への転校を希望したが、市教委が転校は市内に限ると誤った説明をしていたとして、委員長の宮島繁成弁護士は「被害者の立場になって考える必要があった」と言及した。市はこの問題について6月3日に記者会見を開く予定。 松波さんの母親は「いろいろなことがボディーブローのように翔の心に影響したのではと聞いた。学校や教育委員会は報告書を真摯に受け止めて対応してほしい」とのコメントを出した。