【試乗】オーテックときてスポーツを名乗ればこんな「オーラ」が出来上がる! 「AURA AUTECH SPORTS SPEC」は運転の楽しさと高級感の融合はおみごと!!
オーテックがノートオーラを仕立てるとこうなる
日産は、セレナに次ぐ2番目のAUTECH SPORTS SPECとなる「ノートオーラ AUTECH SPORTS SPEC」を2024年12月19日に発表した。 【画像】日産ノートオーラAUTECH SPORTS SPECのインテリアなどの画像を見る(14枚) これまでのオーテックブランドは「洗練された上質なデザイン」を柱に、視覚的なプレミアムスポーティさを追求してきた。しかし、近年ではスポーツ性能と快適性を両立させた車両を求める声が高まっているのも事実。とくに、日常の使い勝手を重視しながらも高揚感のある走りを楽しみたいというニーズが拡大している。 このような市場の変化に応えるため、ノートオーラ AUTECH SPORTS SPECでは、デザインの美しさだけでなく、質感の高い走りと快適な乗り心地を両立する新たな価値観「プレミアムスポーティ」を実現した。このモデルは、従来の「見た目のスポーティさ」を超え、実際のドライビング体験にまでプレミアムな要素を広げている点が特徴だ。 新しいプレミアムスポーティを実現させるためのデザインの特徴で目を惹くのは、AUTECH SPORTS SPECに特別に装着された大型リヤスポイラーだろう。この大型スポイラーは高速走行時の安定性を大きく向上させるだけでなく、スポーティな印象を際立たせている。 さらに、フロントグリルや前後バンパー下部のプロテクター、サイドシルフィニッシャーなどにはオーテックブランドならではのメタリックアクセントが施されており、プレミアム感を演出している。 また、オーテック専用デザインのアルミホイールは、走行性能を向上させるだけでなく、水中に差し込む光のような繊細なデザインが施されており、クルマ全体に統一感をもたらしている点も光る。 インテリアデザインにもこだわりが詰め込まれており、ブラックを基調とした本革ステアリングやレザーシート、アームレストなどにブルーのステッチを採用し、シフトがあるコンソールまわりや助手席の目の前にあるインストパネルにはダークウッド調フィニッシャーを取り入れるオーテックらしさの系譜も健在だ。 ただ、このAUTECH SPORTS SPECの真髄は、目に見えない部分の改良にある。 とくに、シャシーや足まわりの強化はクルマの走行性能に大きな影響を与えている。スプリングレートをフロントで30%、リヤで20%強化し、ショックアブソーバーにはNISMOモデルと共通のものを採用している。さらに、車高を20mm低くすることで重心を下げ、高速走行時の安定性とコーナリング性能を大幅に向上させた。 実際に運転してみると、そのバランスのよさがすぐに感じられた。 S字カーブでは、ステアリング操作に対する応答性が非常にスムースで、狙ったラインへと思いどおりにクルマが動く。あえてステアを素早く切り込み足してもロールがしっかり抑えられており、ロールの変化が最小限に抑えられていることで安心感を高めている。さらに、ブレーキやアクセル操作による上下方向に動くピッチングも抑えられている点もとても運転しやすく評価できる。 また、クルマの動きのなかでとくに素晴らしいと感じたのが傾いたロールの戻り方だ。高速レーンチェンジなどの大きなアクション後にクルマの動きを落ち着かせ、不要なお釣りを生まないように意図的にスッと背筋が真っ直ぐになるようなイメージでロールが戻る特性が与えられている。 これは絶妙なバランスで成り立っており、オーラ AUTECH SPORTS SPEC一番のいいポイントだと感じだ。 こういった味付けだと、運転しやすいだけではなく、同乗される人にとっても揺れが少なくて酔いにくさに繋がるため、家族や友人と一緒に乗るシーンでも高い満足感を得られるだろう。