2023年、最もアイコニックなアウトフィットは?【前編】
■ケンドリック・ラマー 5月、米ニューヨークにて 故カール・ラガーフェルドがテーマとなったメットガラでは、多くの出席者がそのモチーフを額面通り解釈した。高い襟やレザーグローブ、サングラスといったスタイルで溢れるなか、ラマーはそれを自分なりのルックに昇華してみせた。シャネルのボクシーなレザージャケットとシルクスカーフを纏った彼は、同ブランドの“ココマーク”ロゴをキャップに刺繍で、歯には数十個のダイヤモンドで施した。 【写真を見る】2023年、最もアイコニックだったセレブのルックを振り返る【前編】 ■ドナルド・ グローヴァー 1月、米ロサンゼルスにて “個性的なブラックタイ”のお手本がこちら。ゴールデングローブ賞のレッドカーペットに降り立ったグローヴァーが纏っていたのは、すべてサンローラン。いかがわしげなサテンのローブにドレープ感のあるパンツをセットアップした彼は、アイコニックなディナージャケットでその場にふさわしいフォーマルさをプラスした。 ■グウィネス・ パルトロウ 3月、米パークシティにて 華やかな場とはとても言えない法廷でクワイエット・ラグジュアリーを体現したパルトロウ。2016年のスキー事故に関連した裁判に、彼女はザ・ロウによる完璧なテーラードジャケットを身に纏い、品質のよさで知られるミネラルウォーター「Mountain Valley」の大瓶を携えて出廷した。 ■オースティン・バトラー&カイア・ガーバー 5月、米ロサンゼルスにて カップルでの犬の散歩がここまでハマった例は、ジョン・F・ケネディ・ジュニアとキャロリン・ベセット=ケネディ夫妻以来だろう。 ■スティーヴ・レイシー 2月、米ロサンゼルスにて 2023年は、レザーのステートメントアイテムの当たり年だった。レイシーはサンローランによるオールレザーのスーツに身を包み、グラミー賞のステー ジに登場。足元にはスティレットヒールのブーツを合わせ、徹底したルックを披露した。 ■マリア・オバマ 10月、米ロサンゼルスにて 2015年、バラク・オバマ元大統領は「自分の子どもが親よりも賢くクールになっていくのを見届けることに勝るものはない」と『GQ』に語った。ハリウッドで脚本家となった長女マリアは、その言葉を裏付ける存在だ。 ■ジェイ・Z 2月、米ロサンゼルスにて ジェイ・Zほどタキシードをうまく着こなす人物はいないだろう。光沢のあるシルクのツーピースを身に纏い、巨大なベルベットの蝶ネクタイとパテック フィリップの腕時計を着用した彼が、グラミー賞の席で妻ビヨンセの脇役に徹する姿はとりわけ粋だった。 ■画像生成AIによる教皇フランシスコ 3月 オシャレなダウンコートを着込んだ教皇フランシスコの“写真”に、世界中のSNSユーザーが騙された。人工知能がはらむ問題についてオンラインでの議論を活発化させたのが、AIプログラムMidjourney によって生成されたこの画像だった。 ■ジェレミー・アレン・ホワイト 7月、米ロサンゼルスにて 灼熱の太陽が照りつける日には、上半身をはだけたっていいと教えてくれるのがホワイトだ。ただし、彼のようにバズーカほどもある上腕筋の持ち主であればの話だが。 ■ケイティ・ホームズ 8月、米ニューヨークにて ホームズはニューヨークを代表するスタイルアイコンのひとりだ。アロヨガのスラウチーなスウェットパンツに白ソックス、ありがちな黒のアディダス・サンバという教科書通りのルックをここまでエレガントにこなせる人物はほかにいないだろう。 ■キリアン・マーフィー 『オッペンハイマー』 クリストファー・ノーラン監督による伝記映画で主人公J・ロバート・オッペンハイマーを演じたマーフィーは、40年代のテーラリングが実によく似合っていた。フェドーラハットが再評価される日も近いだろう。 By David Cabrera Translated and Adapted by Yuzuru Todayama
【関連記事】
- 【写真を見る】2023年、最もアイコニックだったセレブのルックを振り返る【前編】
- エマ・コリンはあらゆる境界を打破する現代のスタイルアイコンだ!──GQファッションアワード2023 スタイリッシュパーソン・オブ・ザ・イヤー
- クワイエット・ラグジュアリーの美学を決定づけた“イタリアン・ルック”──GQファッションアワード2023 トレンド・オブ・ザ・イヤー
- フォーマルの代名詞、ネクタイがカジュアルスタイルを席捲!──GQファッションアワード2023 アクセサリー・オブ・ザ・イヤー
- フィアオブゴッドを主宰するファッション界の異端児、ジェリー・ロレンゾ──GQファッションアワード2023 マーヴェリック・オブ・ザ・イヤー