“超過激”なマツダのサバンナRX-3も登場したTOYO TIRESがスゴい!!! 個性も重視したタイヤへの思いをトップが語る!!!
2024年1月12日から開催された「東京オートサロン2024」(千葉県・幕張メッセ)には、複数のタイヤメーカーが出展した。なかでも、さまざまな発表によって話題を集めたTOYO TIRESに注目! トップのインタビューを通し、同ブランドの“個性”を大谷達也が考えた。 【写真を見る】TOYO TIRESのオートサロンへの意気込みが熱い!!! 展示の詳細はこちら
他社との差別化は“ファッション性”にアリ!
今年も東京オートサロン2024で数々の発表をおこなったTOYO TIRES。たとえば、サステナブル素材の使用比率を90%まで引き上げたコンセプトタイヤやオープンカントリーS×Sを装着した水素燃料エンジン実験車を展示する一方で、今年も引き続きD1グランプリ、ラリー、そしてニュルブルクリンク・レースに参戦することが発表されるなど、まさに盛りだくさんの内容だった。 いっぽうで、発表が多岐にわたると、TOYO TIRESというブランドの核がどこにあるのかがわかりにくくなってくるのも事実。そこでTOYO TIRES株式会社の清水隆史代表取締役社長兼CEOに、ブランドの真髄がなにであるかを語ってもらうことにした。 「私自身は、タイヤはクルマの一部品というよりも、ファッション性が求められる製品であるという捉え方をしています。ファッション性はTOYO TIRESの個性であると同時に、他社製品との差別化を図るうえで重要なファクターですが、だからといってタイヤとしての基本性能をおろそかにしているわけではありません。タイヤとしての基本性能をしっかりと確保してから、ファッション性を追究する。これがTOYO TIRESの姿勢です」 たとえば、およそ40年前に誕生し、北米ではオフロードタイヤの代名詞といえるほど絶大な人気を誇るTOYO TIRESのオープンカントリーは、そのゴツゴツとして“いかつい”ブロックパターンを残したまま、空力抵抗の低減に努めるなどして省燃費化に貢献しているという。つまり、TOYO TIRESはファッション性と省燃費性能を技術によって両立させているのだ。 「実は、オープンカントリーのEVピックアップ用大径タイヤを今年2月、まずはアメリカで発売しますが、これもファッション性と低転がり性を高い次元でバランスさせた製品です。もともと私たちはオフロード用の大径タイヤをたくさん開発・製造してきたので、そういった部分のノウハウは豊富に揃っています」 そうしたTOYO TIRESのファッション性を追究するうえで重要な役割を果たしているのが、この東京オートサロンだと清水社長は力説する。 「クルマのカスタマイズについて、東京オートサロンでお客さまから直接、お話しを聞く。そして、良いと思うものがあれば、直ちにそれを採り入れて開発を進めていきます。速いですよ、TOYO TIRESの開発スピードは」 そういった姿勢がファンからの絶大な支持を受け、いまやファン同士が交流のためにオフ会を開くこともあるとか。ちなみに、熱狂的なTOYO TIRESファンの間では、オープンカントリーは“オプカン”と呼ばれている。 「メルセデス・ベンツの『Gクラス』やジープの『ラングラー』などともファション性が高く、カッコいいので好みです」と、語る清水社長。 つまりTOYO TIRESのオフロード志向は社長自らが牽引役を務めているわけで、その意味では筋金入りといえるだろう。 多くのタイヤメーカーとは一線を画した路線を歩むTOYO TIRESの今後に注目したい。
文・大谷達也 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)