イオンモール名古屋茶屋オープン1ヶ月前 開発進む名古屋・南陽地区の今
愛知県初出店36店舗を含む約200店舗で専門店を構成
イオンが名古屋市内に新たにショッピングモール「イオンモール名古屋茶屋」を6月27日にオープンさせる。場所は名古屋市港区の西部「南陽地区」。田園が広がる当地域は、近年、名古屋市が新しい斎場づくりを進めている場所でもある。大型モールの開業が1ヶ月後に迫った今、周囲の環境も大きく変化。その最新をレポートする。 イオンモール名古屋茶屋は約18.6万平方メートルの敷地に、延床面積約13.2万平方メートル、総賃貸面積約7.5万平方メートル、全長約300mの4層モールからなる予定だ。1階から3階には総合スーパー「イオン名古屋茶屋店」と約200店の専門店が入店。専門店には海外ブランドや、新ブランドなどのファッションブランドが導入されるなど、愛知県初出店が36店舗含まれる。 また市内最大規模の食品ゾーンや、公共料金の収納代行や家事代行業務、冠婚葬祭など暮らしに関する相談を受け付ける「くらしのコンシェルジュ」を設置、酒やコスメ、ベビーや自動車などのコーナーに専門知識と技術を持ち合わせたアドバイザーも置くのも特徴だ。 参考までに、名古屋市内の大型イオンモールである「モゾ ワンダーシティ」(2009年4月開業)は敷地面積約24.4万平方メートル、約230店舗。「大高」(2008年3月開業)は敷地面積約8.2万平方メートル、約210店舗。
近年開発が進む名古屋市港区西部「南陽地区」
イオンモール名古屋茶屋の所在地は、名古屋市港区西茶屋2-11。「南陽地区」と呼ばれるこの辺りは、ラムサール条約に登録されている藤前干潟でも知られた場所。多くは江戸時代に伊勢湾を干拓してできた土地であり、1955(昭和30)年に名古屋市に編入合併されるまでは、海部郡南陽町という地名であった。地域の西南部には市街化調整区域が残り、のどかな田園風景が広がっている。イオンモール名古屋茶屋の南の地内では2011(平成23)年度より、葉の色の異なる古代米を使って田んぼに絵を描く「田んぼアート」に取り組み、話題を集めている。 そんな南陽地区は近年開発が進行中。名古屋市では1998(平成10)年度より八事斎場に次ぐ第2斎場の検討を始めており、2007(平成19)年度に都市計画決定・告示。2012(平成24)年度より、イオンモール名古屋茶屋の東にあたる名古屋市港区東茶屋三丁目で工事に着手し、2015(平成27)年度の供用開始を予定している。 イオンモール名古屋茶屋のアクセス道となる戸田荒子線の拡張工事も進む。また地区内を貫く名古屋環状2号線は、現在は国道302号線という一般道となっているが、名古屋西JCT~飛島JCT間の自動車専用部工事も進行中。本体工事に備え、日光川に架かる飛島大橋(仮称)の工事用道路建設工事が進められるなど、早期開通に向けて事業が進められている。