<TIAS>エソテリック新旗艦フォノアンプ「Grandioso E1」を世界初披露/LINN「KLIMAX SOLO 800」採用のフラグシップシステム
Hi-Fiオーディオの祭典「2024 東京インターナショナルオーディオショウ」が、本日7月26日(金)から28日(日)までの3日間にわたり、東京国際フォーラムにて開催される。 【画像】Avantgarde「DUO SD」での試聴デモのようす 本稿ではガラス棟6階、フォノアンプ「Grandioso E1」を世界初公開したエソテリックと、モノラルパワーアンプ「KLIMAX SOLO 800」を同社のフラグシップ製品とともに試聴できるLINN(リン)の出展ブースをレポートする。 ■エソテリックは新フラグシップ・フォノアンプを参考展示 エソテリック(G602)は、秋頃の発表を予定しているという新フラグシップフォノアンプ「Grandioso E1」を世界に先駆けて参考展示する。 ブランドのアイコン的SACD/CDプレーヤーにアップグレードを加えた「K-01XD SE」「K-03XD SE」、ネットワークDAC「N-01XD SE」などの “SEモデル” や、マスタークロックジェネレーター「G-01XD」といった新製品に加えて、 “Fシリーズ” のプリメインアンプ「F-01」「F-02」と専用の外部強化電源ユニット「PS-01F」など、多数の展示を行う大ボリュームの内容となっている。 Grandioso E1は、同ブランド初のアナログ・ターンテーブル「Grandioso T1」に続くアナログ再生用のコンポーネントとして開発されたフルバランス・フォノアンプ。イベントでは、アナログ再生を行う講演の際にはかならず、本機による試聴デモも実施するとのことだ。 本体はフォノアンプ部分と電源/コントロール部分をセパレートした2シャーシ構成を採用。ノイズの原因となる部分を別シャーシとすることで、オーディオ信号をピュアに増幅させることができるという。入力端子として、バランスXLRを3系統、電圧入力専用のRCAを1系統に加えて、光カートリッジ専用のRCAを1系統装備する。 XLR入力は、MCカートリッジが発電した電流を、電圧に変換せずそのまま伝送できるという独自のカレント入力バランス端子を搭載。一般的な方式に比べて信号のロスが少なく、演奏のリアリティをそのままに再現することができるという。 開発担当者は本製品について、「カートリッジが発電した電流をそのまま受けられるということが音にとって一番いいと考えて、今回採用に至った。現在は発売に向けて絶賛調整中で、これからさらにブラッシュアップを行っていきたい」と語っていた。 またEQ機能も備えており、RIAAカーブのほかColumbia/Decca/NAB/Teldec/AESといったEQカーブを任意に選択できる。また、最大4つのカスタムEQ設定も可能だ。 試聴デモのスピーカーは、Avantgarde「DUO SD」/TANNOY「SGM 10」「SGM 15」(日本初公開)/Klipsch「La Scala AL5」を使用。たとえばDUO SDは107dB以上の高能率を備えているため、合わせてA級アナログアンプで再生を行うなど、システムの特性を活かしてマッチングも加味したセッティングで体験できる。 また期間中は、同じTANNOYのスピーカーでも「A級プリメインで聴くタンノイSGM 10」「マスタリング使用機材で聴く名盤復刻シリーズ」「ネットワーク再生 N-01XD SEの魅力」など、使用機材やセッティングを変更して試聴デモを実施する。 3日間のタイムスケジュールはブース入り口にあるサイネージ、もしくはエソテリックの公式サイトでも確認でき、お目当てがある方は事前のチェックが行える。 最後に担当者は、来場される方に向けて「1日このブースにいても楽しんでいただけるくらい、様々な演目を用意してお待ちしております」とコメントしてくれた。 ■LINNはフラグシップシステム&EXAKTで「360」を体感 LINN(G603-604)は、2部屋を利用して展示を行う。G603ではスピーカー「360 PWAB」に、モノラルパワーアンプ「KLIMAX SOLO 800」、レコードプレーヤー「LP12-50」、ネットワークプレーヤー+プリアンプ「KLIMAX DSM/3」もしくはネットワークプレーヤー「KLIMAX SYSTEM HUB/1」を組み合わせたブランドのフラグシップ・システムを出展する。 G604ではスピーカー「360 EXAKT」に、レコードプレーヤー「KLIMAX LP12 SE」、ネットワークプレーヤー/EXAKTヘッドユニット「KLIMAX SYSTEM HUB/1」もしくはネットワークプレーヤー+プリアンプ「KLIMAX DSM/3」を組み合わせた、EXAKTシステムによる試聴デモを実施している。 KLIMAX SOLO 800は2月に発売されたAB級パワーアンプ。ブランドの持つデジタルとアナログ双方の技術を組み合わせることで「あらゆる条件下であらゆるスピーカーに最適な駆動」を実現するという。出力は8Ωで400W、4Ωで800W、2Ωで1,200Wとなる。 「360」はブランド50周年に登場したフラグシップスピーカーで、360 PWABは低域のみをアクティブ駆動、残りの3ウェイがパッシブという構成。360-EXAKTは、EXAKTにて接続される4ウェイスピーカーとなり、クロスオーバーもEXAKTデジタルにて処理される。 さらに50周年を迎えたアナログプレーヤー「LP12」も登場。トーンアーム/電源ユニット/底板などの各パーツを組み合わせて使用するモジュラー形式のプレーヤーで、誕生以来、各パーツにおいて従来のスタンダードからアップグレードを重ねてきた。 ブースでは「Klimax LP12」から2タイプ、「SelektLP12」から2タイプ、「Majik LP12」から3タイプ、用途や設置環境に合わせて検討できる計7タイプのプレーヤーを、それぞれ「LINNの想定するパッケージ」として展示している。 担当者は「様々な条件で一貫したパフォーマンスを発揮し、デジタルでもアナログでも、それぞれの利点を活かして音源をなるべく損ねず再生できるのがLINNのオーディオ製品。フラグシップは実際に聴いていただく機会も少ないので、こういった場を用意できて嬉しい」とコメントしていた。
編集部:松原ひな子
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