米国次期政権、新たな司法長官候補に元トランプ弁護団のパム・ボンディ氏…ゲーツ氏はスキャンダルで指名辞退
【ワシントン=池田慶太】米国のトランプ次期大統領が司法長官に指名したマット・ゲーツ前下院議員(42)は21日、指名を辞退すると発表した。未成年の女性に金銭を支払い性的関係を持った疑惑などが発覚し、捜査当局を仕切る司法長官として適格性が問題視されていた。来年1月の新政権発足を前に閣僚候補がスキャンダルで辞退する異例の事態となった。 【写真】トランプ氏の不倫相手とされる元ポルノ女優
ゲーツ氏は声明で、閣僚の人事承認権を握る上院共和党のメンバーらと20日に対応を協議したことに触れ、「私の承認が政権移行の重要な仕事の邪魔になっているのは明らかだ。ワシントンでの争いを不必要に長引かせている暇はない」と指名辞退の理由を説明した。
ゲーツ氏は、未成年者への買春行為を含め下院議員時代の複数の不正疑惑が指摘され、下院倫理委員会の調査対象となっていた。今月13日に司法長官の指名を受けて議員を辞職した後も、米メディアが新たな疑惑を次々報じたが、ゲーツ氏は不正行為を否定していた。
トランプ氏はSNS「トゥルース・ソーシャル」で指名辞退を受け入れる考えを示し、「司法長官の承認を得るための彼の努力にとても感謝している。彼は非常にうまくやっていたが、同時に彼が尊敬する政権の邪魔になることを望んでいなかった」と投稿した。
後任には元フロリダ州司法長官のパム・ボンディ氏を指名した。ボンディ氏は第1次政権時に弾劾(だんがい)訴追されたトランプ氏の弁護団の一人だった。