秋吉台の観光交流施設、金曜日は英語しか話さない国際交流員…スタッフの語学力向上「ひるまなくなった」
「私の使命は美祢のジオパークと世界をつなぐこと。世界ジオパークへの推薦が決まったときは本当にうれしかった」と振り返る。
国際交流員の任期は最長で5年。順調にいけば26年春の認定を見届けることができるといい、ウィルソンさんは「歴史的瞬間に立ち会いたい」と願う。
「美祢の人たちに接すれば接するほど、役に立ちたいという思いが強くなる」。24年8月に着任し、地域に溶け込んだシェクさんが力を込める。
イギリスの大学を卒業後、外国語指導助手(ALT)として鹿児島県・奄美大島で勤務。米・ハワイの大学で日本語言語学を学ぶなどした後、国際交流員として美祢市に移り住んだ。
大人だけでなく子どもも地元の地質に詳しいことに驚いた。イギリスのジオパークについてほとんど知らなかったというシェクさんは「地域全体でジオパークを大切にする熱量が素晴らしい」と感心する。
ユネスコ世界ジオパークへの認定に向け、夏には海外の審査員が現地審査に訪れる予定だ。ウィルソンさんは「美祢は私の第二の古里。世界中から訪れてもらえるように頑張る」、シェクさんは「自分を温かく迎えてくれた美祢の人たちのために全力を尽くしたい」と誓う。(内田詩乃)