明大―静岡商高　8回表静岡商高無死二、三塁、山崎拳が2点適時打を放つ＝草薙球場

　静岡県内の高校、大学と東京六大学リーグなど県外の大学による野球の交流試合「第7回大学野球オータムフレッシュリーグin静岡」最終日は17日、草薙、ちゅ～るスタジアム清水、西ケ谷の3球場で計9試合を行った。静岡商高は明大と3―3で引き分けた。日大国際は慶大に1―3で敗戦。静岡産大は東大に3―0で勝利した。

静岡商高　先発山本が好投

明大―静岡商高　強力な打線を相手に5回3分の1を無失点に抑えた静岡商高の山本＝草薙球場

　リーグ戦出場経験者も名を連ねる明大相手に、静岡商高が勝利にあと一歩まで迫る健闘を見せた。先発山本は5回3分の1を無失点。強力打線を相手に力投し「ピンチにギアを上げ、抑えられて自信になった」と充実感をにじませた。 　初回、先頭に安打を許したが後続を3人で仕留めて落ち着いた。五回には2死満塁で打者は4番という厳しい場面を迎えたが、外のスライダーと内角の直球を軸に組み立て、3ボール2ストライクから得意のスライダーで打ち取った。 　0―1とされた静岡商高は時間制限で最終回となった八回に、途中出場した山崎拳の2点適時打などで3得点。その裏に同点とされたが、続いたピンチは切り抜けた。 　曲田監督は「良い部分も課題も生まれた。非常に勉強になった」と手応えを口にした。山本は好投にも満足せず「直球を磨き、的を絞らせない投球ができるようになりたい」。〝格上〟を封じた経験を追い風に、さらなるレベルアップを目指す。

富士出身・明大岸本が安打

明大―静岡商高　初回に右前安打を放つ明大・岸本＝草薙球場

　明大は富士市出身の岸本が1番中堅、掛川西高出身の河原崎が3番右翼でそろって先発出場。岸本は初回に右前安打を放ち、来春のレギュラー獲得へアピールした。 　小学時代は富士リトルでプレーし、中学では静岡裾野リトルシニアで全国制覇を経験。名門・横浜高では主力として甲子園に出場し、常に世代トップを歩んできた。明大進学後も1年秋のリーグ戦でスタメンを勝ち取るなど順調に経験を積んだが、打撃不振に陥り2年春秋のリーグ戦は出場できなかった。 　それでも試行錯誤しながら自分の形を探り、最近はようやく長いトンネルを抜けつつある。来季に向け「チームに何を必要とされるかを考え、できることを精いっぱいやる。打率を上げて出塁し、多くチャンスをつくれる選手になりたい」と意気込む。

日大国際の野村　慶大を5回零封

日大国際―慶大　5回を投げ無失点と好投した日大国際の野村＝草薙球場

　日大国際の先発野村が、慶大打線を5回無失点に抑える好投。今秋にリーグ戦デビューした期待の右腕が強豪相手に実力を示した。 　初回に2死一、三塁の場面を切り抜け、三回にも連打されながら、後続を断った。五回には1死二、三塁とされたが三振、右飛でピンチを脱出。「調子が良くない中でも打者の動きを見てタイミングを外すことができた」と振り返った。 　緊迫する場面では力んでしまう癖があったが「周りがかけてくれる声を聞き落ち着けた」。冷静なマウンドさばきが光る2年生は、来春のリーグ戦で「先発の一角に入りたい」と気合を込めた。