100年近く続いた老舗の「乾物屋」が「だしスタンド」に挑戦 商店街活性化のための取り組み
テレビ愛知
愛知県瀬戸市「せと銀座通り商店街」の一角にある老舗乾物店「尾張屋」。瀬戸市で100年近く、乾物を販売してきました。そんな商店街活性化の波に乗ろうと、尾張屋3代目店主の森宏子さんが一念発起。1927年創業の尾張屋の店内を改装し、2023年12月にオシャレな「だしスタンド」を立ち上げました。
だしといえば煮出すのが主流ですが、森さんが手がけるだしはドリップで提供。時間をかけてドリップすることによって、よりすっきりとした味わいになるそうです。実際に飲んでみると、風味豊かなだしの香りがしっかり鼻に抜けていきました。 「だしソムリエ」1級の資格を持つ森さんは、注文が入るとその場で0.3ミリの厚さに削り、ゆっくりお湯をかけてドリップします。香料も調味料も加えない、「だし」本来の味わいを楽しめるのが、尾張屋の「だしスタンド」です。
オープンして1年が経ったいまの心境を聞いてみると「思っていた以上にたくさんのお客さまに飲んでいただきました」とうれしそう。乾物や削り節の売り上げも好調で「とてもありがたいです」と森さんは話します。
せと銀座通り商店街を100年近く見守ってきた尾張屋にとって、印象的な出来事は何だったのでしょうか。 「2023年は藤井聡太さんが八冠を目指していて、とても盛り上がっていました。今年は国際芸術祭『あいち2025』のプレイベントもあって、外国の方にも来ていただきました。春には新しいお店ができて、若いお客さまにも足を運んでもらいましたね」
そして来年は、“藤井聡太さんだけに頼らない1年”にしたいという思いがあるそうです。 「各店舗の魅力をもっとアピールして、せと銀座通り商店街の良さを広めていきたいです。尾張屋としては、だしスタンドでお味噌を使った味噌スープを出そうと試行錯誤しています」 (2024年12月20日放送「5時スタ」より)
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