新型ボルボEX30は革新的な1台だった!!! 日本にもピッタリなコンパクトカーの実力とは?
ボルボの新型BEV(バッテリー式電気自動車)「EX30」に、大谷達也が乗った! 期待以上の高い完成度に迫る。 【写真を見る】新型EX30の内外装など(99枚) シンプルだけど超スタイリッシュなインテリアがイイ!!!
魅力的なデザイン
ボルボEX30はまったく新しいコンパクトサイズのBEVだ。 プラットフォームには、BEV専用の「SAE」をボルボとして初採用。内外装のデザインや操作方法なども、これまでのボルボとは大きく異なっている。全長は4.2mほどしかなく、全高を1550mmに収めているので機械式駐車場に入るのも特徴のひとつ。しかも、価格は559万円だから、なおさら気になる。 くわえて、作りが安っぽかったり性能が低かったりしないのだから大したものだ。T.ジョン・メイヤーが中心となってデザインされたエクステリアは、トーマス・インゲンラート時代とはひと味異なる未来的なもので、シャープなエッジが効いたスタイリングにはプレミアム感が漂う。しかも、どのメーカーの製品にも似ていないオリジナリティを打ち出しながら、同時に造形的な美しさも表現しているのだから素晴らしい。 それはインテリアも同様で、個性的なのにデザイン的なまとまりがよく、操作性や実用性もよく練られている。おまけに質感が高く、デザインとしても魅力的なのだから、文句の付けどころがない。 全幅が1835mmと最近の輸入車にしては“細身”なので、運転席に腰掛けたときの広々感は感じにくいものの、かといって狭いわけでもなく、Bセグメントとして常識的な室内スペースが確保されている。いっぽうで、フロア下にバッテリーを搭載しているにもかかわらず、フロアが妙に高いと感じさせないレイアウトを実現できているのは、BEV専用プラットフォームを採用した恩恵かもしれない。 ただし、そのしわ寄せなのか、後席の足下に相当するフロアはやや高め。おかげで膝を抱えるような体勢になってしまうが、このセグメントであれば後席に対する期待度はそれほど大きくないはずなので、実質的にはあまり問題にならないだろう。