下町職人たちのフェス「モノマチ」に熱気 台東区・徒蔵一帯がアトリエに
下町の工房や職人、デザイナーが形づくる街の魅力を知ってもらおうという「モノマチセブン」が22日から3日間の日程で東京・台東区南部の徒蔵(カチクラ)地域一帯を会場に始まりました。地元有志でつくる「台東モノづくりのマチづくり協会」が主催し7回目。工房、問屋、飲食店など254組が参加し、小物販売などが人気。職人見学ツアーには希望者が殺到、受け付け15分で締め切るなどホットなイベントになりつつあります。
254組の工房や問屋が参加
会場となる徒蔵地域は、浅草通り、隅田川、神田川、中央通りに囲まれた、JR御徒町駅周辺から蔵前、浅草にかけた一帯で、製造・卸の集積地。モノマチセブンは2011年から始まり、経産省、都、台東区なども後援しています。今回は3日間で延べ10万人以上の人出を見込んでいます。
初日の22日からエリア内の工房や店舗、工場などがそれぞれの仕事をアピール。アクセサリー工房や、創作絵画などのワークショップなどがにぎわいました。参加店によるマーケットや職人と交流する夜の集いなどイベントは多彩。24日午後2時半からは浅草橋の「辨天湯(べんてんゆ)」で一番風呂に入りながら銭湯の歴史などを学ぶ「下町銭湯体験」(参加費2000円)もあります。 期間中、御徒町~秋葉原間JR高架下の2K540会場(御徒町)と佐竹商店街(新御徒町)で、工房職人などによる「クリエイターズマーケット」を開くほか、デザイナーが集まる「台東デザイナーズビレッジ」の公開、日本航空整備士による展示なども行われます。また、白鴎高校の和太鼓演奏が23日に予定されています。
若手職人のそれぞれの思い
モノ作りの主役たちを台東デザイナーズビレッジに訪ねてみました。ここは台東区が旧小島小学校の校舎をクリエイターたちのアトリエとして安い家賃で3年間をめどに貸す支援施設で、現在19人が活動中。“入居”の審査は7倍の競争率です。入居者の一人、遠藤歩=えんどう・あゆみ=さん(27)は、モデルなどの写真撮影の際の背景や小道具を用意したりデザインするプロップスタイリスト。独立して4年目になりますが「つらいこともめっちゃありました。国内に10人ぐらいしかいない希少職種ですが、最近仕事も増えてきました」と明るく話します。