「キムチ」に足すだけで、もっと腸がととのう"意外な食材"とは?管理栄養士が解説
身体に良いイメージのあるキムチですが、塩分が気になる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方にお勧めなのがフルーツとの組み合わせ。意外に感じるかもしれませんが韓国では野菜だけでなく地域の特産物や旬のフルーツもキムチにしてしまうそう。この記事ではフルーツとキムチを一緒に食べるメリットと、キムチと相性の良いフルーツを紹介します。 【写真で見る】「キムチ」に足すだけで、もっと腸がととのう"意外な食材"とは? ■キムチの栄養 乳酸菌が豊富に含まれることで知られているキムチですが、栄養はそれだけではありません。まずはキムチの栄養とその効果をおさらいしましょう。 ■■カプサイシン:血行促進とデトックス キムチ作りに欠かせない唐辛子にはカプサイシンという辛み成分が含まれます。辛いものを食べると汗が出るように、カプサイシンは血行促進や発汗作用があります。汗をかくと老廃物が体外に排出されるのでデトックス効果や、代謝を上げるので脂肪燃焼効果もあります。カプサイシンも腸の蠕動運動を促し、腸内環境を整える働きがあります。 ■■乳酸菌:腸内環境を整える 乳酸菌は腸内で悪玉菌の増殖を抑え、腸内菌のバランスを調整します。これにより便通の改善だけでなく、コレステロールの低下、免疫機能の向上なども期待ができます。乳酸菌は熱に弱いのでキムチは加熱せずにそのまま食べたほうが生きたまま乳酸菌を腸に届けることができます。 ■■ビタミンB群:代謝のサポート キムチにはビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12、パントテン酸、ビオチン)も豊富に含まれています。ビタミンB群は糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素の代謝をサポートをしてくれるので食べ物を効率的にエネルギーに変換してくれる働きがあります。 ■■ビタミンC:抗酸化作用と免疫促進 ビタミンCは抗酸化作用、免疫作用があり、美容と健康に欠かせないビタミンです。ストレスによってビタミンCは身体から失われやすいので積極的に摂りたいビタミンです。 ■キムチにフルーツを足すのがおすすめ!その理由は? 身体に嬉しい効果がたくさんあるキムチですが、塩分量も気になるところ。キムチ100gあたり約3gの塩分が含まれていますので食べ過ぎは塩分の過剰摂取になります。キムチの塩分が気になる方におすすめなのがフルーツとの組み合わせ。一般的なキムチも甘み付けとしてすりおろしたりんごや梨を使うレシピもありますし、韓国では地域の特産物や旬の野菜や果物をなんでもキムチにする習慣があるのでフルーツとキムチの組み合わせは実は珍しくないんです。ここからはフルーツとキムチの組み合わせのメリットを紹介していきます。 ■■塩分の排出をサポート 摂りすぎた塩分を排出するにはカリウムという栄養素を同時に摂るのがポイント。生のフルーツはカリウムが豊富に含まれるので、キムチとフルーツを一緒に食べるとカリウムが塩分の排出をサポートしてくれます。キムチを日常に取り入れたいけど塩分が気になる!という方におすすめの食べ方です。 ■■辛みを抑えて食べやすく 唐辛子と香辛料の刺激的な味が特徴のキムチですが、中には独特の風味が苦手という方もいらっしゃるのではないでしょうか。フルーツと組み合わせると甘みが加わり、辛みや風味を和らげてくれるので、辛いものが苦手な方も食べやすくなります。 ■■手軽にできる 基本的な食べ方はお好みのキムチとフルーツを和えるだけです。フルーツとキムチの割合は2:1が一番食べやすい配合かと思います。材料は2つだけなので手軽に取り入れられるのもおすすめしたいポイントです。 ■キムチと相性の良いフルーツ やや酸味があってみずみずしいフルーツがキムチにはよく合います。また酸味が強くて甘みが少なく、そのままでは食べにくい果物もキムチと和えると甘みが引き立ち食べやすくなります。 ■■りんご・梨 実際にキムチの甘み付けとしても使われるりんごと梨は間違いない組み合わせ。シャキシャキとした食感も楽しめます。 ■■ぶどう 意外な組み合わせかもしれませんが、酸味があり、ジューシーなぶどうもキムチと相性抜群!種なしのぶどうだとより食べやすいです。 ■■みかん 酸味と甘みのバランスが良いみかんもキムチとよく合います。みかんが名産の韓国のチェジュ島ではよく食べられているそうです。 ■■パイナップル さわやかな酸味とジューシーな食感がキムチの辛さを和らげてくれます。生のパイナップルには消化を助ける酵素も含まれているので、油っぽい料理の箸休めにおすすめです。 他には、春はいちご、夏はすいかなど果物の旬や地域によっても違った楽しみ方ができます。ぜひ色々な組み合わせを試して楽しんでみてはいかがでしょうか。 ライター/田中ひろか(管理栄養士)
田中ひろか