松沢成文氏が維新代表選に出馬表明「吉村さんは国会にいない。国会のリーダーが引っ張らないと」
神奈川県知事を2期務めた日本維新の会の松沢成文参院議員(66)は14日、国会内で記者会見し、党の代表選(17日告示、12月1日投開票)に出馬する意向を表明した。出馬に必要な50人の推薦人確保のめどが立ったとして、嘉田由紀子氏ら同僚議員4人も同席。松沢氏は「維新は総選挙で大敗し、今、指導力も行動力も失っている。ここで党改革に向けて徹底した議論をして党再生に向けた新しい陣容をつくり、国会論戦や来年の参院選に向けて、このチャンスを生かさない手はないということで立ち上がった」と心境を語った。 今回の代表選は、馬場伸幸代表の不出馬に伴うもの。松沢氏は「馬場代表も藤田(文武)幹事長も頑張ってこられたと思うが、橋下(徹)代表や、松井(一郎)代表のキャラが濃かったので、ちょっと地味だった。国民的な人気が、おふたりほどなかった」と主張。「今はSNSの影響も大きく、党をリードするにはそういう(橋下氏や松井氏のような)キャラクターも必要だ」と訴えた。 すでに代表選出馬を表明した共同代表の吉村洋文・大阪府知事について「吉村さんは人気だが、国会にはいない。国会にいるリーダーが日本維新の会を引っ張らないとうまく機能していかない」と、大阪組以外の代表が必要だと主張し「日本維新の会を、国会で引っ張っていく役割が必要なのではないか」とも語った。 党勢拡大につなげられなかった衆院選での党幹部の発信力について、「手取りを増やす」と明快なフレーズを掲げて大躍進した国民民主党の玉木雄一郎代表と比べながら「政策の打ち出し方も反省すべき。党のリーダーの求心力がなかった」などと振り返った。 党の意思決定システムにも言及し「みなで議論をして方向性を決め、最後は代表と幹事長が結論を出すという『話し合いの文化』をつくらないと、不満が出る。この点を変えていきたい」とも述べた。 選挙戦では「皇居の関西移転」と「首相公選制」の2点を訴えると主張。「天皇皇后両陛下が住まわれる皇居を関西に移転し、東京は政治の都に特化する。文化の都・関西と政治の都・東京とすることが、東京一極集中を変えていく第1歩」「『関西奠都(てんと)』を政党目標にすべきと提案をしたい」と訴えた。また「憲法改正をせず、法改正で日本型の首相公選制が実現できる」とも訴えた。 代表選では、副幹事長を務める金村龍那衆院議員(45=比例南関東)も出馬の意向を表明。空本誠喜衆院議員(60=広島4区)、維新に所属する東京都国立市議の中川貴大氏(31)も、出馬に意欲を示している。