維新・金澤結衣氏が選挙妨害に怒り 大混戦の衆院東京15区補選 陣営「街頭演説の日程も全く公表できなくなった」
衆院東京15区補選(江東区、28日投開票)は9人が立候補するなか、各種情勢調査で上位と伝えられるのは日本維新の会の新人、金澤結衣氏(33)だ。2度目の衆院選で江東区での活動歴は5年目に入った。地道に積み上げてきた認知度を武器に、立憲民主党の新人、酒井菜摘氏(37)を追う。選挙戦では複数の候補者や陣営が妨害行為を受けており、金澤氏はその実態も語った。 【写真】タスキ姿で現れた根本候補が乱入、音喜多氏に対して紙を向けていた 金澤氏は、2021年の衆院選に続く2度目の出馬だが、「前回とは全然違う。『江東区を頼んだよ』と声を掛けられることも増えた」という。 先行する酒井氏を上位で追うとする情勢調査もある。酒井氏は19年に江東区議に初当選しているが、「活動してきた量は全然違うと思う。江東区でずっと活動してきたのは私しかいない。地元への情熱と国政への覚悟は誰にも負けない」と言い切る。 江東区には20年初頭から移り住み、同区での活動も5年目に突入した。「1日100回」の辻立ちを何度も達成するなど、街頭での演説回数は昨年末時点で1万5000回を突破した。 立民の酒井氏は16日のネット討論会も9候補者中で唯一欠席したが、金澤氏は酒井氏が共産党から支援を受けることにも強い疑問を投げかける。「政治信念はどこにあるんだろうと。立憲さんと共産党さんでは憲法改正ひとつとっても考えが違うのに、筋が通っていない。政治家なら討論会でも議論すべきだった」 さらに金澤氏は「政治とカネ」の問題払拭を政策の筆頭に掲げつつ、街頭では「地元の皆さんの話を聞くと、例えば外国人の土地売買。これもしっかり規制をかけていかなければならない。自分たちの国を自分たちで守っていく必要がある」と保守的な姿勢もアピールする。 日本保守党の飯山陽氏(48)とも競うが、金澤氏は同党代表でベストセラー作家の百田尚樹氏の名を挙げて、「実は百田さんの本が好きでほとんど読んでます。みんなハードカバーで」と大ファンであることを笑顔で告白。「ぜひフェアに政策で論争したい」と願った。 20日の街頭演説では、他陣営から過激な妨害を受けた。すでに選挙事務所前にも同様に押しかけられたことを明かした金澤氏は「周囲の一般の人たちまで巻き込まれるのが申し訳ない。これで取り締まれないのであれば公職選挙法も見直す必要がある。民主主義の根幹が揺るがされる」と怒りをみせる。
金澤陣営の担当者は「こちらは女性候補だけに特に危惧している。大事な時期に街頭演説の日程も全く公表できなくなった」と明かすと、20日に妨害行動を防ごうとした際に押されて破損したというスマートフォンも見せ、「動画も撮ってあるので、選挙期間が終わり次第すぐに公開する」と断固とした口調で話した。