80銘柄以上の10倍株〝テンバガー〟を発掘…サラリーマン「億り人」が失敗から学んだ投資ワザを公開
就職と同時に投資スタート…7年後に〝億り人〟に
トランプ次期米大統領の経済政策を先取りした〝トランプ・トレード〟が加速、NYダウなど米国の主要株価指数が史上最高値を更新する動きとなっている。一方、日本の株式市場は、足元の企業決算が想定よりも下振れし、伸び悩み状態。こうした状況下、どんな銘柄を狙うべきなのか? 【実銘柄公開】「配当金収入」月45万円・20年で〝億り人〟に…億リーマンの「株で稼ぐ技」公開 会社員のかたわら、これまで80銘柄以上の「10倍株」を発掘し、〝テンバガーハンター〟の異名を持つ億り人・愛鷹氏に聞いた。 【プロフィール:愛鷹(あしたか)】 就職した’08年から株式投資をスタートし、’15年に〝億り人〟になる。一度買った株はほとんど売らない800銘柄超の超分散投資で、現在、株式資産は3億円超え。著書に『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)。 ◆12年連続で…「テンバガー」とは株価が10倍になった銘柄 株式投資に関するワードに「テンバガー」がある。株価が10倍になった銘柄のことで、ベテラン投資家といえども、実現はなかなか難しい。だが、現役サラリーマン投資家の愛鷹氏は、’08年から株式投資を始めて、’13年から12年連続でテンバガーを達成、すでに累計81銘柄に達しているという。どんな投資手法なのだろうか。 「テンバガーというと利益が急拡大した銘柄といったイメージがあると思いますが、私の基本的なスタンスは、配当金や株主優待といったインカムゲイン狙い。インカムゲイン狙いの結果、多くのテンバガーに出会うことができたと考えています」(愛鷹氏/以下同) 「インカムゲイン」とは、預貯金や債券投資で得られる利子や株式の配当金のこと。これに対して、株式投資において株価の上昇で得られる利益を「キャピタルゲイン」という。 ◆集中投資での失敗…「キャピタルゲイン」を断念 「私も、株を始めた当初は、値上がり益であるキャピタルゲインで爆益を狙っていました。ただ、社会人なりたてのサラリーマンでは資金も限られており、それを効率よく増やそうと、特定銘柄へ集中投資していました。 その投資先の1つにローソンエンターメディア(銘柄コード2416、上場廃止)というチケット販売の会社があったのですが、役員の不祥事が発覚して株価は暴落、ほぼ半値まで下がり大損をしたんです。この失敗で、集中投資とキャピタルゲイン狙いはキッパリとやめました」 その後、愛鷹氏は、投資スタンスをインカムゲイン狙いに切り変えて、「不労所得で〝自分年金〟を築くことを目指した」という。 ◆ひたすら保有…インカム狙いの長期投資で〝テンバガーハンター〟に インカムゲインは、保有し続けないとその恩恵を受けられない。 厳密にいえば、配当金や株主優待の権利が得られる権利付最終売買日に保有していればいいのだが、直前に買うと高値掴みとなりやすく、売却のタイミングが悪ければ損失(キャピタルロス)が発生してしまうなど、売買タイミングが重要に。 しかし、日中は仕事も抱えているのに機動的な売買は難しい状況。そこで愛鷹氏は買ったらひたすら保有し続けることを決めた。 「タイミングを見計らって売買をしても、上手くいくとは限らない。上手くいかないとストレスになるし、本業のある自分には向いていない。プロのトレーダーではないので、頻繁な売買はできないなと。1度買った銘柄は売らずに長期保有する、いわゆる〝ガチホ〟です」(〝ガチホ〟とはガチでホールドするの略)。 その後、給料から生活費を除いた余裕資金で目を付けた銘柄を、コツコツと最低単元の100株ずつ購入し、そのまま持ち続けたという。 「私はごく一般的なサラリーマンであり、余裕資金は多くて毎月10数万円。始めてしばらくは、ファーストリテイリングや任天堂といった単元あたりの投資金額が100万円を超えるような値嵩株(ねがさかぶ)には手が出ませんでした。 しかし、お手頃価格の魅力的な銘柄は数多くあり、10年かけて買い集めた結果が800銘柄で、そのうち8割は100株だけの買い付けです。株主優待って、ほとんどの銘柄は100株の保有でもらえて、200株持っていても優待内容が同じというケースが多い。最も効率的に株主優待を得られるので、1単元100株保有にはこだわっています」 ’11年に最初のテンバガーを達成、’15年に億り人になる。そして、現在の株式資産は3億円超。 こうした実績は、銘柄選択とガチホによるものといえるが、簡単なことではない。愛鷹氏が株式投資をスタートして以降、’09年に日経平均株価はバブル崩壊後の最安値を更新しているし、’11年には東日本大震災による暴落があった。現在まで、数々の暴落が発生してきたが、そんなときでもブレずにガチホを貫いたことが、億り人となった大きな理由といえるだろう。 愛鷹氏が、サラリーマンの強みを生かして「有望なテーマ」を発掘する方法、そして、発掘した関連銘柄の中から業績が好調な銘柄を見つける手段とは? そんな彼がいま注目する3銘柄とは? 詳しくは、有料版【FRIDAYサブスク】でお読みいただけます。 取材・文:松岡賢治 マネーライター、ファイナンシャルプランナー/証券会社のマーケットアナリストを経て、1996年に独立。ビジネス誌や経済誌を中心に金融、資産運用の記事を執筆。著書に『ロボアドバイザー投資1年目の教科書』『豊富な図解でよくわかる! キャッシュレス決済で絶対得する本 』。
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