ガンバロー三唱で気勢を上げる支援者ら

　3年ぶりの政権選択の機会となる衆院選が15日に公示され、12日間の選挙戦が幕を開けた。有権者の審判が下される27日の投開票に向け、候補者たちは街頭に繰り出し、支持を求めた。 【写真】鹿児島3区の立候補者

　小選挙区の鹿児島3区は、自民党前議員で農相の小里泰弘候補と立憲民主党前議員の野間健候補による一騎打ちとなった。2人は3回連続の対決で、前回は野間候補、前々回は小里候補が制しており、今回も激戦が予想される。

　「農相として生命を賭して職務を全うする決意だ」。小里候補は鹿児島県薩摩川内市での出発式でそう強調した。閣僚として負けられない戦いとなるが、選挙期間中は公務で県外へ行く予定もある。石破首相が来県して応援に入る予定日も不在の見込みだ。

　自民県連幹部は「候補者がいないのに首相が応援に入るのは聞いたことがない。党も危機感を持っているということだ」と話した。

　一方、野間候補は同県日置市の出陣式で「相手は大きな権力を持った存在になった。大きなゾウでもアリが何千、何万向かっていけば倒すことはできる」と力を込めた。

　約1万5000票差で勝利した前回選後も、野間候補は選挙区内をこまめに回り、草の根で支持拡大を図ってきた。立民県連幹部は「現職閣僚を破れば、政権交代への追い風になるはずだ」と強調した。