宝塚雪組の10年目スター・縣千の外部劇場初主演作が開幕 実在した詐欺師役で膨大なセリフに挑戦
宝塚歌劇雪組公演「FORMOSA!!(フォルモサ)―空想世界の歩き方―」(作・演出、熊倉飛鳥)が2日、大阪の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで開幕した。 2015年入団の10年目のスター・縣千(あがた・せん)の外部劇場初主演作。18世紀のイギリスに実在した詐欺師・作家で、でたらめに書いた「台湾誌」を大ヒットさせたジョルジュ・サルマナザールを演じた。 本作では、アジアの架空の国フォルモサ出身の修道士として一攫(いっかく)千金を狙う設定で、縣は膨大な量のセリフに取り組み、先月30日に東京で開幕した「愛の不時着」の新トップスター・朝美絢(あさみ・じゅん)に続く存在としての期待に応えた。 地理学者の娘で、サルマナザールに心をひかれるシェリル役の音彩唯(ねいろ・ゆい)は、「海辺のストルーエンセ」(23年)に続く外部劇場ヒロイン2作目。6年目だが、経験値豊富で安定した実力で、舞台を引き締めた。 5年目の華世京(かせ・きょう)は、サルマナザールの正体を見破り、金もうけで手を組む牧師イネス役で、成長ぶりを示した。 11日まで。神奈川県横浜市のKAAT神奈川芸術劇場では来年1月8~13日に上演。
報知新聞社