プロ野球とスポンサー【山本萩子の6-4-3を待ちわびて】第115回
ヤクルトのスター・村上宗隆選手が2年前に三冠王を達成したことを祝って、スポンサーから3億円の家をプレゼントされたことは記憶に新しいですね。それは大きなニュースになりましたし、スポンサーは私たちと一緒にペナントレースを盛り上げてくれていることがわかります。 松山の坊っちゃんスタジアムで行なわれたヤクルト戦を見に行った時には、ローカル色の強い広告が印象に残りました。地元を代表する企業もあれば、私の勉強不足で聞いたことがない社名もありました。地元に根ざした立派な企業で、スタジアムに広告が掲出されることを誇りとしているのでしょう。 プロ球団のスポンサーになるには大きな資金が必要ですが、一方で独立リーグなどでは、比較的に少額でもスポンサーになれます。独立リーグのチームはスポンサー集めに苦労しているところも多いようで、ルートインBCリーグの福島レッドホープスで「社長」兼「監督」を務める岩村明憲さんは、「球団社長の一番大きな仕事はスポンサー探しだ」とおっしゃっていました。おかげで、一年中休まることがないそうです。 プロ野球のペナントレースでも、スポンサーの名前がいたるところに冠されていることに気づきます。SMBC日本シリーズ、日本生命セ・パ交流戦、マイナビオールスターゲーム......。もし、自分のお父さんやお母さんが勤めている会社の広告が目に入ったら、お子さんはきっと鼻が高いでしょうね。 過去の映像を見ると、球場に掲出されたスポンサー名が今と違うことも多々あります。広告は時代を映す鏡で、時代とともに移り変わっていくもの。現在の広告を懐かしく思う日もくるのでしょう。 それにしても、私たちは意外とスタジアムの広告を見ているんですよね。愛する球団やスタジアムを支えてくれるスポンサー様に、あらためて敬意を表したいと思います。それではまた来週。 構成/キンマサタカ 撮影/栗山秀作