郵便局育ちの「吹田くわい」を収穫 市民も見守りすくすく成長
大阪府吹田市の32郵便局でおよそ半年間栽培された同市の特産品「吹田くわい」の収穫が行われた。身近な郵便局で成長する過程を見守ってもらうことで吹田くわいの普及や啓発につなげようと、包括連携協定を結んでいる市と日本郵便が協力して実施。専門家による品評会も行われ、大粒の吹田くわいを育て上げた吹田山田駅前郵便局が優勝した。 吹田くわいは、一般的なクワイより小粒で、甘味があるのが特徴。昭和30年代には宅地開発や除草剤の影響などもあって「幻の野菜」と呼ばれるほど絶滅の危機にひんしたが、「吹田くわい保存会」などが保存活動に取り組んでいる。 6月に各郵便局に苗が配布され、職員が丹精込めて世話をした。日本郵便によると、郵便局の玄関前で栽培されることが多く、住民らが水やりに協力する姿も見られたという。 今月、同市の千里津雲台訪問看護ステーション前で行われた収穫祭では、各郵便局で栽培された吹田くわいの鉢植えが並び、関係者らが土の中から次々と収穫していった。吹田くわいをモチーフにした市のイメージキャラクター「すいたん」も作業を手伝った。 収穫後、「吹田くわいを学ぼう会」の小田忠文会長が品評。小田会長は「トップ3に入った吹田くわいは、かなり上出来でびっくり。日当たりが良く、水を絶やさずに育ててきた成果だ」と話していた。