引退するJR東海の371系、どんな電車だった?
特急「あさぎり」などで活躍してきたJR東海の371系電車の引退が発表されました。11月30日にはラストランイベントが行われます。惜しまれつつ去りゆくこの車両を振り返ってみましょう。
371系電車は1991年にJR東海が投入した在来線用の特急車両で、主に小田急電鉄の新宿駅から松田駅の連絡線を経由して御殿場線に乗り入れ、静岡県の沼津駅までを結ぶ特急「あさぎり」に使用されました。 7両編成1編成のみ製造され、小田急電鉄のロマンスカー20000形「RSE」とともに約21年間、同列車として活躍しました。「あさぎり」運行の間合いに運行される「ホームライナー」として浜松や静岡近郊などでも馴染み深い車両です。
2012年3月のダイヤ改正における特急「あさぎり」の車両置換えにより、ロマンスカー60000形「MSE」にその座を明け渡します。その後は御殿場線や中央西線を中心に多客時の臨時列車として活躍してきました。 車両は眺望を重視した大型の窓が特徴となっているほか、3号車と4号車は2階建てグリーン車が連結されています。塗装は新幹線に準じた青いラインを窓まわりに配しており、2階建て車両も相まって、かつての100系新幹線を想起させる外装となっています。 ラストランとなる列車は、11月22日(土)から同30日(日)まで計5日間土・日・祝日に運行される臨時急行「御殿場線80周年371」号で、静岡県の浜松駅から神奈川県の松田駅まで各日1往復します。運転時には特製のヘッドマークが用意されるほか、車内では記念乗車証やバッチなど記念品の配布やオリジナルグッズの販売が予定されています。