中国が「少しずつ浸食」、台湾外相が新常態作り狙うと批判
Ben Blanchard [台北 30日 ロイター] - 台湾の林佳竜外交部長(外相)は30日、中国は軍事演習やその他の威嚇的な行為によって、台湾の領域を「少しずつ浸食して」新たな常態を作り出そうとしていると述べ、これは世界的な懸念事項だと強調した。 中国は先週、台湾周辺で2日間にわたり軍事演習を行った。 林氏は立法院(国会)で記者団に「中国共産党は特に外交面で、台湾に対して広範囲に圧力をかけている」と指摘。 台湾が国際機関に参加しようとする際に多大な妨害に直面していると述べた。中国の反対により、台湾は今週の世界保健機関(WHO)年次総会に参加できなかった。 林氏は、中国が一方的に中国沿岸に隣接する台湾の島々の近くに新たな航空路を開設したり、先週の演習中に台湾東海岸に沿岸警備隊を派遣したりしたことなどを挙げ、「中国共産党は現状を変え続けている。新たな常態を作り出し、あらゆる段階で圧力をかけ、(台湾を)浸食して併合しようとしている」と述べた。