イーロンマスク氏の苦言で話題、Windowsの初期設定を“MSアカウントなし”で行う裏ワザとは?慣れれば数秒で設定可能
実業家のイーロン・マスク氏が自身のXにて繰り広げた、Windows 11の仕様を巡る不満の投稿が海外で大きな注目を集めています。ここではマスク氏も実践していた対処法を紹介します。 イーロン・マスク氏が投稿した苦言の投稿、CEOへのメッセージ
MSアカウント強制にマスク氏が苦言
マスク氏は2月26日、新たなノートパソコンを購入したことをXのポスト(投稿)を通じて報告した際に「Microsoft アカウントを作成しないと使用できない。これはAIに私のコンピューターへのアクセスを許可することににる!」「以前はMicrosoft アカウントへのサインインまたは作成をスキップするオプションがあった。」と続けていました。 同氏の指摘はそのとおりで、Windows 11以降は原則として初期設定の際にマイクロソフトが発行するMicrosoftアカウントをログインすることが必須条件になっています。この制度自体はWindows 10時代から存在していたものの、オフライン状態にするなどして簡単にローカルアカウントの新規作成によりスキップできたのですが、企業や教育機関向けの「Pro」エディションではない場合、現在はスキップできない仕様になっています。 マスク氏はその後、不満を顕わにしながらもコミュニティノートや複数のXユーザーからの手助けを受け、後述する方法で対応していましたが、翌27日にはマイクロソフト社のサティア・ナデラCEOに「新しいWindows PCのセットアップでMicrosoftアカウントの作成を省略できるようにしてください。」「私は仕事用のメールアドレスしか持っていません。新しいアカウントを作らずともWindows PCをセットアップできるようにして欲しいです。」と要望をXのメッセージを通じて伝えていました。(返信なし)
【実録】ローカルアカウントでWindowsの初期設定を行う方法
そんなマスク氏が苦言を呈していた初期設定におけるMicrosoftアカウントの強制ですが、実は(同氏の投稿にもあるように)これを回避し従来のローカルアカウントで初期設定を完了する方法が存在します。“PC通”の方々にとってはかなり名の知れた裏ワザかもしれませんが、改めておさらいしましょう。 ここでは実現する仕組みなどの説明は除き、手順のみを紹介します。…と言っても1分足らずで終わるほど非常に簡単で、初回起動の際に以下の順序に従うだけでOKです。 1. キーボードのSHIFT + F10 を同時押し 2. 黒い画面(コマンドプロンプト)が表示されるので「oobe\BypassNRO.cmd」と入力 3. 勝手に再起動します 4. 通常と同様に初期設定を進めますが、ネットワーク設定で【インターネットに接続していません】を選択します(手順2を行っていない場合は表示されません) 5. ローカルアカウントの設定画面に移行するので、PC名/ユーザー名/パスワードを設定します ここで注意したいのは初期設定時にインターネットに接続しないことで、接続してしまうと強制的にMicrosoftアカウントへのログインを促される上に、Wi-Fiの場合は再度やり直そうと再起動してもパスワード設定が引き継がれるため、とても厄介なことになります。(後述の方法にてリセット可能、マスク氏は恐らくここでつまずいていた)