シス・カンパニー新作公演『夫婦パラダイス』開幕 尾上松也&瀧内公美のコメントが到着
シス・カンパニー新作公演『夫婦(めおと)パラダイス~街の灯(ひ)はそこに~』が、本日2024年9月6日(金) に東京・紀伊國屋ホールで初日を迎える。 本作は、劇作家の北村想が日本文学へのリスペクトを込め、オリジナル戯曲を創作する「日本文学シアター」シリーズの第7弾。このシリーズでは、これまで太宰治、夏目漱石、長谷川伸、能『黒塚』、江戸川乱歩、坂口安吾に向き合い、様々な日本文学の世界に予測不能で斬新な発想を加えた新作を発表し、大きな注目を集めてきた。 今回そのオマージュを捧げるレジェンドは「オダサク」の愛称で親しまれた昭和の人気作家・織田作之助。彼の人気作『夫婦善哉』の主人公柳吉とお蝶をモチーフにしながらも、時空も理屈も軽々と超越した予測不能な物語が展開される。柳吉役を尾上松也、お蝶役を瀧内公美が演じるほか、鈴木浩介、福地桃子、高田聖子、段田安則が出演する。演出は寺十吾が手がける。 『夫婦パラダイス~街の灯はそこに~』は、2024年9月19日(木) まで同所で上演後、9月22日(日・祝)・23日(月・休) に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、9月26日(木)・27日(金) に大阪・森ノ宮ピロティホールと巡演する。また尾上と瀧内のコメントが到着した。 ■柳吉役:尾上松也 コメント 『夫婦パラダイス』は、織田作之助の『夫婦善哉』のキャラクターを用いた全く別のお話で、もっとファンタジックで謎と矛盾に満ちた物語です。「夢かうつつか……」というホンワカした空気感の中に、笑える面白い要素もたくさんありまして、とても不思議な世界観なんです。それをどう理解して表現していくか、稽古場で演出の寺十さんや共演の皆さんとご一緒に読み解いていく作業がとても楽しくて楽しくて……。実は、一番緊張していたのは関西弁だったのですが、関西人の段田さん、(高田)聖子さんのお稽古を見ていて、とても勇気をいただいたんです。おふたりのなんだかわからないくらい(笑)の勢いと思い切りの良さに、「よし、もう気にしないでいっか~!」と。 このおふたりと、瀧内さん、浩介さん、福地さんとの濃密な6人芝居です。お客様も、いつの間にか夢うつつのような、ふわふわ浮遊するような不思議な感覚の中で、僕たち6人と一緒に妄想しながら、この物語を膨らませていただけたらな、と思っています。 ■お蝶役:瀧内公美 コメント 今回の「柳吉と蝶子」は、モチーフとなっている小説『夫婦善哉』のふたりとは少し違っています。何よりも柳吉さんが小説のどうしようもないダメ男とは違って、夢をもっている人。松也さんが演じられると何でも許せてしまう愛らしさがおありで、明るく見守り寄り添いながら、愛らしく希望があるふたりになれるような気がしています。北村想さんの脚本は、哲学的で難解な言葉もありますが、登場人物一人ひとりが愛おしくなるほど、素敵で美しい台詞ばかりです。そこに、どこか煙に巻いたような悪戯っぽさやおかしみもあって面白いんですよね。今回、その美しい台詞を声に出して言える幸せを感じながら、その言葉をしっかりとお客様に届けなければ、、、という思いでおります。また、ご一緒する皆さんは百戦錬磨の方々。稽古場では、憧れと嬉しさが入り交じり、一生懸命手綱を手繰り寄せながらも笑いが絶えないお稽古時間を過ごさせてもらいました。魅力的な皆さんとお届けする『夫婦パラダイス』。ぜひ劇場でお待ちしております! 【あらすじ】 川の向こうは「パラダイス」。でも、こちら側は人生の吹き溜まり……。 そんな大阪東のとある川辺の居酒屋に、ワケアリのカップル柳吉(尾上松也)と元芸者のお蝶(瀧内公美)が流れ着く。大店の実家を勘当された放蕩息子の柳吉と元芸者お蝶の美しき逃避行……かと思いきや、とどのつまりは食い詰めて、お蝶の腹違いの姉信子(高田聖子)が営む居酒屋に転がり込んできたのが、その実情だった。店のママ信子(高田聖子)は、ある日忽然と姿を消した亭主の藤吉(鈴木浩介)を待つ身の上。 近所の出前持ちの静子(福地桃子)や羽振りのいい常連客馬淵(段田安則)も、藤吉の姿は、とんと見たことがないという。 居酒屋2階の屋根裏部屋に居候することになったふたりだったが、この店にもなにやらワケアリの雰囲気が漂い、そして……。 <公演情報> 『夫婦パラダイス~街の灯はそこに~』 作:北村想 演出:寺十吾 出演:尾上松也 瀧内公美 鈴木浩介 福地桃子 高田聖子 段田安則 【東京公演】 日程:2024年9月6日(金)~19日(木) 会場:紀伊國屋ホール 【愛知公演】 日程:2024年9月22日(日・祝)・23日(月・休) 会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール 【大阪公演】 日程:2024年9月26日(木)・27日(金) 会場:森ノ宮ピロティホール