設計積算ミス続出 福島県いわき市発注の工事 5~10月に契約解除など17件 再発防止策の検討着手
今年度の福島県いわき市発注の工事で、市側の設計積算ミスなどによる契約解除や入札中止が5月から10月末までに計17件発生している。昨年度1年間の6件から約3倍に増えており、市は組織全体の問題だとして再発防止策の検討に着手する。 10月31日、設計積算を担う職員対象の説明会を市文化センターで開き、明らかにした。市によると、17件のうち契約解除は4件、入札中止は13件だった。主な原因として、新年度から変更された積算基準への市職員の認識不足、システムへの入力ミス、書類の不備など人為的なミスが多くを占めている。 市は各部署での複数人によるチェック体制強化の他、人為的ミスを防ぐための設計積算システムの改修や、入札制度の見直しなども視野に入れて再発防止策を検討する。 説明会には約170人が出席した。安藤靖雄副市長が訓示し、「市民から厳しい目が向けられている」と強調。市政全体の信頼が揺らぎかねない深刻な事態だとして、「今一度、気を引き締めて業務に当たってほしい」と呼びかけた。
(いわき版)