福岡発「“学生アイドル”による地方創生」驚く挑戦 元テレビ朝日プロデューサー教授が仕掛ける“大胆施策”の中身は?
今はYouTubeをはじめとしたSNSで、発信できる手段がたくさんある。それがまず、地方でもエンタメをプロデュースできる理由の第一です。 福岡は、もともと大勢の芸能界のスターを生み出してきた街。 古くから海外文化の玄関口となっていた土地であることや、お祭りが多くてお祭り好きの気質があることなど、芸能人を輩出する環境があったからではないかと、私は考えています。 そういう場所だからこそ、芸能文化は生まれ、磨かれている。つまり、魅力的な芸能人がたくさん生まれ、魅力的なアイドルも生まれる土地であって、プロデュースもやりがいがあると思えるのです。
では、福岡が特別なのでしょうか? 芸能人を多く輩出するような福岡だからこそ、エンタメの発信もできるのか? 他の地方では難しいのか……? 違うと思います。確かに福岡は、芸能を育む街として恵まれた特質をいくつか持っていました。それがあったからこそ、今、福岡らしいエンタメの発信もできるわけです。 しかし、他の地方も福岡をモデルケースにできないわけはありません。 地方が特性を認識して追求していくことで、芸能と結びつく何かは見つけられると思っています。
福岡にとっては、それが「海外文化の玄関口」や「お祭り好き」だっただけで、どんな土地にも特色はあります。 それを見つけて磨き、芸能と結びつける。地方がみんな東京を目指して特徴がなくなるのではなく、土地の特色で進化し、文化を発展させ、他の地方にも良い影響を与え合う。 そんな良い循環が生まれれば、今はSNSを使っていくらでも発信できる世の中ですから、場所は関係ありません。 「ローカルから全国へ!」も可能なはず。いろいろな地方が活性化することで、日本全体の活性化につながると信じています。
■「各地の特性」を活かして、日本全体の活性化へ 私もまだ、学生アイドルのプロデューサーとしては発展途上です。 しかし、学生アイドルの可能性を信じ、もっと魅力を引き出して、福岡に限らず広い世界へ発信していきたい。 このセカンドキャリアに、学生たちとともに情熱をもって取り組んでいます。 みなさんにも、ご自分のいる場所を活かしたエンターテインメントに挑戦していただきたい。 「アイドル力」シリーズを読んでいただき、私の学生アイドルプロデュースの経験を参考にしていただけるなら、仲間が増えるような気がして嬉しいです。
エンターテインメントで人々の笑顔があふれる世界を創りましょう!
今木 清志 :西日本短期大学 メディア・プロモーション学科 学科長 教授