プロ野球キャンプどこを見る?!「阪神は藤浪復活度がポイントになる」
――大谷翔平、増井浩俊が抜けた日ハムは今季も苦しい戦いを余儀なくされそう? 「日ハムというチームは何年かに一度優勝する一方で、下位低迷の年がありますが、なにげにチームをまとめてきます。大谷が抜けたといっても去年はほとんど戦力になっていませんでしたし、もう今年を見据えて、ある意味勝負を度外視して若手を起用して経験を積ませましたよね。野手では、松本剛や横尾俊建、石井一成。キャッチャーの清水優心。先発投手も有原航平、加藤貴之、高梨裕稔あたりを打たれても我慢して替えなかった。そういう若手の伸び幅が、どれだけ今年のプラス要素になるか、でしょうね。同じ若手の使い方でもロッテとは、少し違いましたからね」 ――というと? 「ロッテは最後まで勝負にこだわっていましたよね。だから若手は使ったけれど、とっかえひっかえでした。例えばショートの平沢大河にしても目を瞑って使い続けるようなことはしませんでした。だからチームにとって課題のショートのポジションも、このキャンプで、もう一度ゼロからのスタートという形になってしまっています。ロッテも若手の成長がカギでしょうが、経験という意味では 日ハムの若手に比べて不足しています。あとは新外国人ですね。去年は外国人の失敗が響きました。多少、 荒くともレアードのような一発の怖さのあるバッターならば十分なんですがね。投手陣は、石川歩ら去年不振だったメンバーの復活もポイントでしょうが、ここもまさに“たられば”の部分です」 ――セに話題を移してみると、巨人の反撃なるか?というところが気になるね。 「ゲレーロが入ったけれどマイコラスが抜けました。去年27試合に先発して、14勝8敗、188イニングを投げた投手です。プラスマイナスで言えば、マイナスの方が大きい。ゲレーロは、新外国人と違って経験があり、本拠地がナゴヤドームから狭い東京ドームへ変わることでホームラン数は増えると思います。戦力としての計算は立ちますが、マイコラスの穴を西武からFAで獲得した野上亮磨一人で埋めるのは苦しいと見ています。でも広島は、マエケンが抜けて野村祐輔、黒田博樹が抜けて薮田和樹が出てきました。可能性を持った予備軍はいますから、誰が出てくるのか。そこじゃないですかね、キャンプでのチェックは」