通学距離に心配の声 小・中学校適正規模・配置の地域説明会が鵜の島からスタート【宇部】
少子化の影響から宇部市教育委員会が策定した「市立小中学校適正規模・適正配置計画」に関する初めての地域説明会が18日、鵜の島ふれあいセンターで開かれた。小・中学生と未就学児を持つ人など14人が参加し、鵜ノ島小の再編について、職員の説明に耳を傾けていた。 同計画によると、藤山中と桃山中に分かれている鵜ノ島小の進学先は、2027年度から藤山中だけとなる。さらに藤山小、藤山中と共に施設一体型を目指した小・中一貫校とし、33年度に開校する予定。新しい校舎の場所についてはこれから検討する。 中村大吾教育部次長が「皆さんの意見、要望を十分に聞きながら計画を進めていきたい」とあいさつ。教育総務課の平山純子副主幹が同計画の概要や策定の経緯、計画の進め方、再編スケジュールなどを説明した。 質疑応答では、参加者からさまざまな質問や意見が寄せられた。「新しい学校が藤山地区に建設されれば、通学距離が長くなり、特に1年生にはきつい。危険も多いので、スクールバスの利用などを検討してほしい」「藤山地区に向かう道路には交通量が多い所もあるので、事故が起きないように対策を考えてほしい」など、通学距離が延びることを心配した質問が相次いだ。 さらに「使用されなくなった小学校は、災害時の避難場所としてこれまで通りに利用できるのか」「体育館やグラウンドを休日などに子どもの遊べる場などとして開放してもらえたら」という統合後の校舎の活用方法に関する意見もあり、市教委では、今回の説明会で出された意見や要望などは、来年度に立ち上げる地域協議会で検討するとした。 平山副主幹は「変化の激しい時代を迎えており、その時代を生き抜いていく子どもたちにより良い環境を整えていきたい」と理解を求めた。 地域説明会は、同計画の対象となる小・中学校のある13地区で順次行っていく。