闇組織の”ボス”の正体はまさかの…安達祐実”祐子”の驚くべき才能とは? ドラマ『3000万』第7話考察レビュー
NHKが新しい制作手法を取り入れ誕生した土曜ドラマ『3000万』。本作は、NHKが新たに立ち上げた脚本開発に特化したチーム“WDRプロジェクト”によって制作され、主演は安達祐実、共演を青木崇高が務める。今回は、第7話の物語を振り返るレビューをお届け。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】安達祐実”祐子”の意外な才能とは…貴重な未公開写真はこちら。『3000万』劇中カット一覧
まさかの共闘作戦へ――。
「警察に情報を漏らしたら子供をさらう」という脅迫状が届き、嘘をつき続けるしかなくなった祐子(安達祐実)。しかし、義光(青木崇高)が3000万を盗んだことを奥島(野添義弘)に打ち明けてしまった。 毎回、先の読めない展開で私たちを楽しませてくれるドラマ『3000万』。そのなかでも特に最終回を目前にした第7話の展開は、誰も予想できなかったのではないだろうか。 警察の事情聴取を受けることになった義光だが、自分だけの罪にするため、ソラ(森田想)を自宅で匿っていたことや祐子の闇バイトの件については何も話さなかった。盗んだ3000万も今や手元にないため、すぐ釈放されることに。だが、まだ何か隠していることは野崎(愛希れいか)も勘づいており、これで終わりではないだろう。 一方、純一(味元耀大)と怯えて暮らす祐子のもとには追い出したはずのソラが訪ねてくる。佐々木家を出た後、坂本(木原勝利)や長田(萩原護)と接触していたソラから提案されたのは、みんなで協力して闇組織の“ボス”を倒そうという意外なものだった。
闇組織のボスは「普通のおばさん」?
実は坂本たちに連れ去られた時、大津(栗原英雄)がテレビ電話していたボスの顔を偶然見ていたソラ。彼女によると、ボスは祐子と同じ「普通のおばさん」だったという。そのボスが、逮捕された大津に代わって運び屋を任された末次(内田健司)と接触していることを知った一同。 一度組織に関わったら、そこから抜け出すことは困難で骨の髄までしゃぶり尽されるまで終わらない。 掛け子として組織に関わっていた証拠を消し、今度こそ平穏な暮らしを取り戻したい祐子。組織と警察の両方から追われる生活に終止符を打ち、家族とやり直したいソラ。汚れ仕事だけを押し付け、一向に出世させてくれない組織から手を切りたい坂本。そしておそらく安易に闇バイトに手を出したであろう長田。 彼らは組織を解体するため、協力することになった。 偶然にも利害が一致し、敵と味方が手を組むという熱い展開に。側から見ている分にはこれ以上ないくらい興奮する展開だが、冷静に考えると祐子が心配になってくる。 まだ余罪は疑われているが、義光も無事に帰ってきた。得体の知れない坂本たちを信用してこれ以上、罪を重ねるより、あとは警察に任せておいた方がいいのではないか。「純一のためにも、今からでも正しいことをしよう」と祐子を説得する義光。 いつもは祐子の方が向こう見ずな義光の行動に振り回されている印象を受けるが、こればっかりは義光が正しく、冷静な判断ができているように思う。だが、祐子の決意は固かった。