中国、「アジアインフラ投資銀行」の特別基金に3億ドルを寄付
【東方新報】中国は「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」との間で資金拠出協定に調印し、同銀行の「特別基金」の窓口に3億ドル(約464億700万円)寄付することが決定された。 AIIBは文字通り、アジアのインフラ投資に特化した国際開発金融機関で、貧困の削減を主旨とする世界銀行(World Bank)やアジア開発銀行(ADB)などの国際金融機関と補完関係にある。AIIBは2015年に中国主導で設立され、中国が最重要視する発展途上国向けの資金提供機関だ。 AIIB理事会で22年に承認された「特別基金」は、低金利政策により、発展途上加盟国が融資を受けやすくなることを目的としている。 設立以来、債務能力が限られている国際開発協会(IDA、最貧国向けの支援を目的とする世界銀行の下部機構)の資金援助対象国がAIIBの融資を利用しやすくする上で、重要な役割を果たしてきている。 AIIBの金立群(Jin Liqun)総裁は、昨年中国海南省(Hainan)で開催された「ボアオ・アジア・フォーラム」に出席の際の取材に対し「多国間主義が厳しい試練を受けても、AIIBは政治的対立に引きずられることなく、多国間融資機関としての責務を堅持し、今後も資金提供の規模拡大に尽力する」と述べていた。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。