アルゼンチン代表、背番号10の系譜(4)圧巻の世界最高! しかし…浮かない表情の理由は?
アルゼンチン代表の背番号10といえば、やはりディエゴ・マラドーナだろう。1986年のメキシコワールドカップ優勝を経験したレジェンドは、いまでもカリスマ的な人気を誇る。そして、のちに同じ背番号10を託された選手たちは、結果を求められる重圧とともにマラドーナの幻影とも戦うことを強いられてきた。果たして真の後継者は現れたと言えるのか? 18年ロシア大会までのワールドカップでアルゼンチン代表の「10」のシャツを着た選手たちの系譜を振り返る。
ブラジルワールドカップ
背番号10:リオネル・メッシ(バルセロナ) 生年月日:1987年6月24日(当時26歳) 個人成績:7試合出場/4得点1アシスト 監督:アレハンドロ・サベージャ 戦績:準優勝 2014年ブラジルワールドカップに臨むアルゼンチン代表はスター揃いだった。メッシの他にもアンヘル・ディ・マリア、セルヒオ・アグエロ、ゴンサロ・イグアインなど特に攻撃陣は豪華なメンバーが名を連ね、期待値も高かった。 メッシ自身もグループリーグ全試合でゴールを挙げ、アルゼンチン代表の決勝トーナメント進出に貢献する。しかし、個の強いスターたちの集まったチームは組織としての機能性に問題を抱え、守備陣のタレント不足もあったが、特に攻撃陣の連係が悪く苦戦を強いられた。 それでもワールドクラスのタレントを擁したアルゼンチン代表は決勝まで進んだが、結局は前回大会でも苦杯を舐めさせられたドイツ代表に敗れて優勝は叶わなかった。 ワールドカップ直前のシーズンのメッシは負傷が多くコンディション面が懸念されたものの、グループリーグ初戦のボスニア・ヘルツェゴヴィナ代表戦で華麗なドリブル突破から2大会ぶりのゴールを挙げ、第3戦のナイジェリア代表戦で直接フリーキックと豪快な弾丸シュートで2得点。ラウンド16まで4試合連続でマン・オブ・ザ・マッチを獲得した。 ゴールを決めるだけでなく圧倒的な個人技から数々のビッグチャンスを創出し、大会最優秀選手にあたるゴールデンボールを獲得したことでメッシは改めて世界最高の選手であることを証明した。しかし、バルセロナでタイトルを獲り尽くしていながら、アルゼンチン代表では頂点を極めきれずにいた。
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