追悼・中尾彬さん 映画出演にも“ねじねじ” 生涯貫いたダンディズム
映画・ドラマだけでなく、バラエティー番組でも個性を発揮していた中尾彬さんのトレードマークと言えば、そう、“ねじねじ”。スカーフを首元からねじりながら巻く、独自のファッションスタイルです。 映画の舞台挨拶やトークイベントでご一緒させていただく時も、必ず“ねじねじ”を着用していた中尾さん。その日のお衣装に合わせられた“ねじねじ”は、どれもカラフルでセンスが良かったことを思い出されます。 「中尾彬=ねじねじ」というイメージがあまりにも強すぎるからでしょうか。時には、映画やドラマの中で身につけることも。なんと映画『牙狼 ~RED REQUIEM~』では、自前の“ねじねじ”をつけて出演してらっしゃいます。 初日舞台挨拶時の裏話によると、衣装部でも数タイプ用意したのですが、丈が短いため、結局ご自身の“ねじねじ”を衣装に使ったとのこと。やはり、“ねじねじ”の着こなしについては、譲れないものをお持ちだったのでしょうね。 ちなみに大河ドラマ「龍馬伝」に出演した時も、“ねじねじ”を意識した襟巻き姿で出演。放送当時、「時代劇風ねじねじ?」と視聴者の間で話題になったものでした。 役作りしかりファッションしかり、唯一無二の存在感を放つ俳優さんだったなぁと、改めて感じさせられるエピソードです。 太くて渋い声に鋭い眼光。そして、人懐っこくて優しい笑顔。 まだまだご活躍を拝見したかったです。 中尾彬さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
中尾彬さん出演作 いまこそ観てほしい!『犬とあなたの物語 いぬのえいが』『翔んで埼玉』
犬と人が織りなすハートウォーミングなストーリーで紡がれたオムニバス映画『犬とあなたの物語 いぬのえいが』。その中の一編「あきら!」に、本人役で主演した中尾彬さん。 オープンカフェで優雅なコーヒータイムを過ごす中尾さんの目の前にやって来たのは、1匹のフレンチブルドッグ。なんと、そのワンちゃんの名前は「あきら」。飼い主の女性が「あきら」の振る舞いを注意するたびに居住まいを正す、中尾「あきら」さん。その絶妙な間合いに、笑いがとまらない! ちなみに中尾さんは、本作に限らず、ご本人役で映画に出演される機会が度々ありました。それだけ、ご本人のキャラクターが確立されていたということなのでしょう。そんなことに改めて気づかされます。