「夏くんへ」水季の手紙に書かれていた内容に涙…『海のはじまり』最終回、目黒蓮“夏”が迎えた結末は?
目黒蓮主演の月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)。9月23日(月)に放送された最終話は、2人で暮らしていくことを決めた夏と海が、水季の存在をめぐって心が離れてしまい、別々に朝を迎えるところから始まる…。さっそく、最終話のレビューをお届けする。(文・野原まりこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】 【写真】目黒蓮の演技に感動…『海のはじまり』珠玉の劇中写真はこちら
“海”でつながる夏と水季
床に敷いた布団で目覚めた夏(目黒蓮)。部屋に海(泉谷星奈)の姿はない…。 夏が海を迎えに南雲家に行くと、落ち込んだ様子の海の姿が。そこで夏は、水季(古川琴音)がいなくなったことは、自分にとっても寂しいことだと話す。海が、「夏くんと2人でいるの、ずっと寂しいままだったらどうする」と聞くと、夏は「津野さん(池松壮亮)や弥生さん(有村架純)と会って、行きたいところに行けばいい」と答える。そうして2人は夏の家に戻った。 夏は、水季が残した手紙を読む。そこには、これまで水季が海を育てていく上で多くの人に支えてもらったこと、夏や海の幸せを願う気持ちと、「夏が海のことを見守ってほしい」と夏に海を託す母の最後の思いが記されていた。夏と海は、水季との思い出の地である砂浜に行き、水平線を眺めて海のはじまりに想いを馳せた。 こうして最終回を迎えた『海のはじまり』。第1話の冒頭で映し出された海岸が再登場し、海が振り返ると、夏がいた。第1話には、海岸で海が振り返ると、水季がこちらを見ているという描写があり、同じ構図が、人物を変えて反復されたというわけだ。 前向きな気持ちになれる最終回であると同時に、少し寂しさも感じる。多くの人が同じ気持ちを共有しているのであろう、Xには「海が見たくて、夏くんと海ちゃんがいた海岸に行ってきたよ」と、ロケ地となった海に聖地巡礼する人の投稿も。 また、全話を通して、胸に突き刺さる言葉が多く生まれた本作。物語を振り返り、「『他人に優しくなりすぎず、ものわかりのいい人間を演じず、ちょっとズルをしてでも、自分で決めて下さい。どちらを選択しても、それはあなたの幸せのためです』この言葉、これから生きていく上で大切にしたい」と、作中で、水季が“夏くんの恋人”にあてた手紙の内容に、影響を受ける人もいたようだ。 他にも「人を想う気持ち、好きになること、親になる大事さや責任、優しさ溢れるドラマでした」「海のはじまり最終回泣かせて頂きました」「今を懸命に生きる人々の繊細な心の動きを描きながら、根底では終わりのないダイナミックなテーマが表現されていた、今夏の最高作」と、本作を絶賛する声で溢れていた。 これまで、登場人物たちに直面する切なすぎる展開で、たびたび視聴者を泣かせた『海のはじまり』。最後は、視聴者の心に光を灯すような優しい幕引きとなった。 (文・野原まりこ)
野原まりこ