我が名はGX71。現代のアクアなみ!? 月販3万台オーバーの3兄弟。その長男マークⅡ
【我が名はGX71 トヨタ マークⅡ ハードトップ グランデ リミテッド Aタイプ&Bタイプ】 【画像24枚】ボタン引きファブリックシートはベース車同様。Aタイプ専用なのがベージュカラー。Bタイプの内装色はブルーとなる。いずれもシート表皮の手触りも良い。コンソールボックスのフタ部分も同色のファブリックとなる 1980年代のシンボルとなるクルマ……間違いなくその上位にランクインするのが1984年8月に登場したGX71マークⅡだ。それを裏付けるデータが年間の販売台数で、1984年が21万214台、1985年が25万5685台、1986年が24万6145台、1987年が23万306台、1988年が23万8159台。平均月販台数はじつに約2万台を記録。現在1日で何台も見かけるトヨタ・アクアと同等レベルである。さらに、チェイサー&クレスタを加えた3兄弟の月販台数は3万台を越えた。つまり、1980年代の街中にはマークⅡ 3兄弟があふれていたのだ。 これほどの人気を集めた理由。キーワードはスーパーホワイトのボディカラーとハイソカーブームにある。その背景については、別の記事で詳しく紹介するが、とにかく白いマークⅡは大ヒットとなり、市場と社会を席巻したのだった。 1984年に3兄弟揃ってフルモデルチェンジし、71系となったマークⅡだが、人気の中心はハードトップだった。フォグランプ内蔵グリルやクリスタルピラーをはじめ、専用デザインのボディはスタイリッシュで、室内も上級のクラウンにも匹敵するほどの豪華さを誇り、小さな高級車として他を寄せ付けない存在感を発揮した。 もちろん走行性能も魅力のひとつ。搭載するエンジンは2L直列6気筒のみで、シングルカムの1G‐EU型とツインカムの1G‐GEU型がその代表格。そのほかターボのM‐T型も用意されたが、1985年10月の改良で2Lツインターボの1G‐GTEU型にスイッチ。ペガサスと名付けられた四輪独立懸架サスペンションや電子制御サスペンションTEMSなどの先進技術も導入。グランデもGTツインターボも時代の中心となったのだった。 マークⅡ ハードトップ グランデ リミテッド Aタイプ(GX71) 全長×全幅×全高(mm) 4690×1690×1385 ホイールベース(mm) 2660 トレッド前/後(mm) 1425/1440 車両重量(kg) 1280 エンジン型式 1G-EU型 エンジン種類 直列6気筒SOHC 総排気量(cc) 1988 ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0 圧縮比 9.2:1 最高出力(ps/rpm) 130/5400 最大トルク(kg-m/rpm) 17.5/4400 変速比 1速2.450/2速1.450/3速1.000/4速0.688/後退2.222 最終減速比 4.100 ステアリング ラック&ピニオン サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも) タイヤ 205/60R15(前後とも) 発売当時価格 270.0万円 初出:ハチマルヒーロー 2017年3月号 Vol.40 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部