New Jeansやカイリー・ジェンナーなどからオファー相次ぐヘアメイクアップアーティスト松野仁美 ヘッドピースや3Dアートピースと表現方法を拡げる
美容師としてキャリアをスタートし、ヘアメイクアーティストのほかヘッドピースクリエイターとしても活動の場を広げる松野仁美さんは、最近は3Dプリンターを活用したアートピース制作にも力を入れる。先日は、カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)初のフレグランス「コズミック(COSMIC)」のイメージビジュアルにヘッドピースとリングが採用され、国内外から注目を集めた。内に秘めたクリエイティブ魂を解き放つかのように活動の場を広げるその原動力は何か、どのようにしてチャンスを掴んだか、制作現場であるアトリエで聞いた。
WWD:まずは、キャリアのスタートと経歴から教えてください
松野仁美(以下、松野):中学生の時からヘアメイクアップアーティストになりたいと思っていました。もともとファッションに興味があり、その流れでヘアメイクに興味を持ちましたが、当時はまだ想像の域を出ない程度。自分は瞬発的な集中のほうが向いていると分かっていたので、ファッションデザイナーのように長時間何かに向き合うより、ヘアメイクアップアーティストの方が合っているかな、と。今も、その時の勘は間違っていなかったと思います。大阪の美容学校を卒業し、大阪で4年間のサロン勤務を経て上京。ヘアメイクのアシスタントを約3年間務めて、13年に独立しました。アーティストのあいみょんとは同郷で地元のヒーローなのですが、独立して彼女と一緒に仕事ができたのは、いい親孝行になりました(笑)。
WWD:ヘアメイクアップアーティストとして独立してから心掛けた事は?
松野:いただいた1回の仕事が次につながるように、印象に残るようにしようと心掛けました。ただ悪目立ちしてはダメだし、馴染ませ過ぎては何も残らない。何が正解かは未だに分かりませんが、当時は、自分らしいポイントを一つ以上は入れるようにしていました。尊敬する先輩方は、激しいものでなくても何かしら目に止まるものがあったので、それに憧れ、目指しました。