地方創生推進協議会で市の「人口ビジョン」に意見 2070年まで10万人維持を【宇部】
宇部市地方創生推進協議会(鬼村謙二郎会長)の今年度第2回会議は19日、福祉会館で開かれた。来年3月に改訂される人口ビジョンと、第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略の素案が示され、出席した委員20人が意見を交わした。 人口ビジョンは、今後の人口の変化が将来に与える影響を分析・考察し、市が目指すべき方向と人口の展望を示すもの。2015年に策定したビジョンの展望よりも人口減少が加速していることから、最新の統計数値を基に見直している。 改訂に当たって市民アンケート調査を実施し、前回調査との比較を交えて分析。人口の自然減抑制、社会減克服のため、ワーク・ライフ・バランスの推進、女性の暮らしやすさ向上、市への愛着の醸成、産業力強化、デジタル技術の活用などに取り組む。それにより、昨年1・43の市の合計特殊出生率を40年までに1・70に向上させ、30年までに人口の流出と流入の均衡を実現する。将来展望人口は50年は12万人、70年は10万人を目指す。 同総合戦略は、人口減少への対策と対応、将来にわたって活力ある地域とするための取り組みをまとめたもの。人口ビジョンの見直しに伴い、妊婦への支援の充実、外国人を含む多様な人材の活用、高齢者就労の支援などの取り組みを新たに追加する。計画期間を2年延長して26年までとし、第5次総合計画・前期実行計画とそろえる。 委員からは「空港があり、高等教育機関が集まっている強みをビジョンに生かして」「いろんな施策があって、住みやすくなり、人が集まってくるということが大事。人口は、その結果として表れるものだと思う」「多様な働き方ができる社会にしていくため、その情報提供を充実させて」などの声が上がった。