飲酒逆走死亡事故 同乗の16歳少年を新たに書類送検 飲酒知りながら乗せるよう依頼
埼玉県川口市で9月、男が酒を飲んで運転したうえ、一方通行の道路を時速100キロで逆走した車による死亡事故で、運転手の男の容疑が危険運転致死からより軽い過失運転致死に変更されていた。また、同乗していた16歳の少年が新たに書類送検されたことが分かった。 【画像】崩れたままの石段…付近の家の側面には木の板 川口市、現在の事故現場付近
■男は逆走を認識 飲酒運転は「休んだのでいいと思った」
画面上から猛スピードで走ってきた車が左から走ってきた車の側面に衝突。速度を緩める様子は全くないまま交差点へと進入し、激突した。衝突された車は、回転しながら歩道へ飛ばされ、部品などが広範囲に散らばっている。 別の映像では、衝突した車が回転しながら街灯を倒し、その後、停止する様子が映っている。 川口市で、9月に起きた事故。当時18歳の中国籍の男が酒を飲んで運転し、乗用車に衝突。この事故で衝突された車を運転していた、51歳の男性が死亡した。 事故直後の現場は、大破した車が歩道に乗り上げ、根元から折れた5メートルほどの街灯が横たわるなど事故の大きさを物語る様子が残されていた。 今月12日に改めて現場を取材すると、事故現場付近の家の側面は木の板が打ち付けられていて、石段は崩れたままになっている。 この事故で車を運転していた、当時18歳の中国籍の男が現行犯逮捕された。なぜ男は、狭い道を猛スピードで走っていたのか? 事故の瞬間の映像を見ると、車が猛スピードで走ってきた道路には一方通行の標識がある。 運転していた男の供述 「逆走しているのが分かり、早く通り抜けようとした」 事故を起こした交差点の120メートル手前には進入禁止の標識があり、その先にも一方通行を示す標識がある。 男は逆走していることを認識し、そのエリアを早く抜けようとして時速100キロ以上の猛スピードで走っていたという。飲酒運転に関しては、こう供述している。 運転していた男の供述 「飲み会から3時間くらい休んだのでいいと思った」 事故から1カ月以上が過ぎた12日、新たな事実が判明した。事故直後、現場では同乗者の姿が目撃されていた。 近くに住む人 「後ろに乗っていた人たちは、そこの現場にいなくて逃げた感じになっています」 「(Q.そのドライバー以外の人間は?)逃げましたね」 捜査関係者によると、同乗していた少年は事故後に立ち去ったが、その後、家族に付き添われ警察に出頭したという。 運転手の飲酒を知りながら、車に乗せるよう依頼したことが酒気帯び運転の同乗罪にあたるとして書類送検された。