大雨への備えや避難の注意点

　気象庁は、奄美地方を除く鹿児島県と宮崎県で17日夜から18日午前、四国4県では18日午前に、非常に激しい雨が同じ場所で降り続く線状降水帯が発生する可能性があると17日、発表した。過去の豪雨でも同様の時間帯に被害が起きている。どう備え、避難すればいいのか。 　気象庁によると、予想される1時間最大雨量は多いところで、17日夜が宮崎県で50ミリ、鹿児島県では70ミリ。18日朝にかけても宮崎県で60ミリ、鹿児島県で70ミリの非常に激しい雨を予想している。四国地方も太平洋側で18日に80ミリを予想している。 　九州管区気象台は17日、国土交通省九州地方整備局と合同で記者会見し、「大雨による災害に厳重に警戒を」と呼びかけた。今後、土砂災害の恐れが高まれば、自治体から危険な場所からの全員避難を呼びかける「警戒レベル4」の避難指示が出る可能性もある。鹿児島県内では指宿市や垂水市、鹿屋市などで17日夕方から相次ぎ、「高齢者等避難」が発令された。 　日本気象協会は、気象庁などの最新情報を入手し、各自治体がレベル4の「避難指示」を出すまでの間に避難するよう促している。高齢者や子どもは、より早めの避難を呼びかけている。見通しが悪くなる夜間の避難は危険度が高い。 　避難時の服装は長袖や長ズボン、ふだん履いているスニーカーを選ぶ。長靴を選びがちだが、靴の中に水が入って歩きにくくなることから避ける。帽子やヘルメットは頭部を守るうえで有効だ。 　持ち出す荷物はあらかじめリュックに入れて準備する。リュックであれば、避難時に両手を使える。中身は懐中電灯や携帯電話用の充電器、ラジオ、非常食や水、貴重品などを用意しておきたい。 　避難所に行けない場合も考えられる。仮に道路が冠水すると、歩行できる水位の目安は「ひざ下まで」。浸水している場合は無理に避難所へは向かわず、鉄筋コンクリート製の建物など近くの頑丈な建物に身を寄せ、上の階に逃げる。自宅から出られない場合でも上階などへの「垂直避難」をし、山や崖から離れた部屋に移ることが必要だ。（飯島健太、伊藤隆太郎）