「100%全力で愛を与えたい」ギャル作家・献鹿狸太朗×ギャルタレント・湯上響花『みんなを嫌いマン』に込めたもの
100%全力で愛を与えたい
──お話ししてると、Z世代ってすごく冷静に社会を見てるなーと驚きます。そういうのって小さい頃から? 湯上:小さい頃からなのかわかんないですが、私はずっと「地球を良くするために生まれてきた宇宙人」みたいな感じで自分のことを思ってます。だから地球で悲しいことが起きてると、マジで仲裁したくなります。「地球のためにやめてよ!」って。「そこ、戦争してるの、ちょっとストップ!」みたいな使命感がある(笑)。 献鹿:ギャルだけどね(笑)。私たちの世代ってちょっと悟っているというか、全体的にそういうイメージはありますね。 湯上:単純な読み取り方をする人も少ない気がします。言葉一つにも何層かの多面的なところがあるじゃないですか。そこをちゃんと汲み取って話ができる人が多い気がします。 ──ちなみに同世代の「すごい才能」と出会った時ってどう思いますか? 湯上:私は友だちになりたくなっちゃいます。 献鹿:かわいい! それ最高すぎる。 湯上:その人とすごく語りたくなりますね。嫉妬とか競い合うとかではなくリスペクトというか。 献鹿:すごくいい。私たちの共通点って人がめっちゃ好きってことかも。 湯上:好きですー!! ──どうしてそれが共通点だと? 献鹿:友だちになりたいって言ったのとかもそうですね。友だちといえば、自分の可愛い写真を撮ってもらうのも嬉しいけど、友だちのめっちゃかわいい写真が撮れた時が最高で! 「これ絶対にアイコンにしろ」って。友情関係には駆け引きがないから100%全力で愛を与えられる。 湯上:めっちゃわかります! 相手には全力を出したいんですよね! 恋愛だと会った瞬間に「大好きです」って言ったらうまくいかないけど、友情は会った瞬間に「大好きです」って言っても「わー嬉しい!」って真っ直ぐに伝わる。 ──とはいえ 全力でぶつかってこられるのが苦手な人もいません? 献鹿:私は時間をかけます。時間をかけて、慣らしていくというか、その全力の愛に。慣らし保育ですよね。私の親友ってめっちゃクールで外に一歩も出たくないみたいな子なんですけど、愛情表現はこんだけしていいんだよっていうのを伝え続けていたら変わってきました。 湯上:いやー最高! ──全力で愛するっていうのは、今回の小説の至にも通じますね。至は修行僧のように痩せていっても、それでもやっぱり愛を諦めないっていうのはすごいと思う。やっぱり大事なのは「愛」なんですね。 湯上:愛ですね。 献鹿:ラブですね。