ゆりやんレトリィバァ「自分の殻を破ってくれた」ダンプ松本役 とことん嫌われる覚悟にリスペクト
「リバウンドちゃうねん!見とけよ!(笑)」
過酷ながらも仲間と練習に取り組む時間は、青春を謳歌しているような日々だったという。一方でジレンマもあった。芸人として人前に出ることで、減量した体重が日に日に増えていくことに対して、厳しい意見が寄せられたことだ。 「作品に入っていることは公表できないじゃないですか。徐々に体重が増えていくと“なんだよ、結局リバウンドかよ”なんてめっちゃ言われました。そのときは“アホ! リバウンドちゃうねん! 見とけよ2024年9月、びっくりすることになるから”と心の中で思っていました」
しかし実はそんな思いは、ゆりやんにとっては本当に小さいことだったようで「毎日撮影現場が楽しくて、これまで体験できないようなことをずっと経験できていました。言葉にはしづらいのですが、ネガティブなことなんて全く考える時間もないぐらい充実していたんです」と当時を振り返る。
ダンプ松本を演じて得た初めての経験
ゆりやんと言えばコントなどで、違う人格の人間を面白おかしく演じることがあるが「コントのときは、怒りも悲しみも涙も喜びも全部誰かの真似をしている感覚があるのですが、ダンプさんに関しては演じているとか、真似しているのではなく、自分自身の内側から感情が湧き出る感じ。人生で初めての経験でした」と演じることを超えた感覚に陥った。 またゆりやんは、芸人ということもあり、これまであまり内にある感情を人前で表現することがなかったという。「出さないというよりは、出し方が分からなかったという方が正しいのかもしれません」と語ると「でも『極悪女王』でダンプさんを演じたことで、自分の中の殻を割ってもらえたというか、すべてをさらけ出すことができた気がします」と変化を述べていた。
「ダンプさんが生まれてきてくれて本当に嬉しかった」と語ったゆりやん。稀代のエンターテイナーとして日本中を震撼させたダンプ松本。そんな特別な存在を体感したことで、芸人として感じることも多かった。