〈世界アルツハイマーデー〉新薬レカネマブが使用できる病院が増加、数年後にはさらなる光明も? それでも予防が一番大事…タバコ、お酒が好きな40、50代は要注意!
初期症状のチェックポイント
アルツハイマー病の主な兆候は記憶力の低下だ。加齢によるもの忘れとの違いは、日常生活に支障がでるかどうかである。加齢によるもの忘れの場合、昼食の内容や友人との待ち合わせ場所など、体験の一部を忘れる程度にとどまる。 一方、認知症によるもの忘れでは、食事をしたこと自体や友人との約束そのものを忘れてしまう。さらに、認知症の場合は忘れたこと自体を認識できないことが多い。 このように、加齢によるもの忘れと認知症によるもの忘れの違いは比較的明確である。ただし、アルツハイマー病の症状はゆっくりと進行するため、初期段階では加齢によるもの忘れと認知症によるもの忘れの判別は専門医による問診でも困難だ。 発見するには検査が必要になるため、以下のような症状が増えていく場合は、医療機関の受診を検討する必要がある。 なお、病院を受診する際は、いきなり専門の医療機関を受診するのではなく、まずはかかりつけ医に相談し、紹介状を得るのがよいという。 「紹介状なしで総合病院を受診すると、医療費とは別に選定療養費が加算されることがほとんど。そのため、まずは地域の診療所やクリニックを受診するのがおすすめです」 初診の段階では医師が問診や神経診察を行い、認知症が疑われる場合は画像診断を行う。患者や病院の方針によって、MRI、CTスキャン、脳血流SPECT(スペクト)といった検査が行われる。いずれも保険適用で3割負担時の費用の目安は以下の通りだ。これに加えて、その他診察料などが発生する。 最近は地域の自治体が「もの忘れ相談」を実施している機関を紹介していることが多く、かかりつけ医がいない場合も早期のもの忘れチェックができる。 認知症かどうか判断に迷った時に病院に行くのは大げさと感じる人も、もの忘れ相談なら気軽に利用しやすい。無料で相談できる場合も多いため、住んでいる自治体のホームページを確認してみるとよいだろう。
【関連記事】
- コロナが「誰が本当の弱者なのか浮き彫りにしてしまった」…時間差で目に見える形で社会に炙り出されるコロナウイルスの“現在”の問題点
- 〈脳を若返らせる5つの生活習慣〉成功したことや幸せだったことをくり返し回想…一生ボケないためには「スマホから離れ」「最低6時間睡眠」
- 衝撃! 尿酸値が高いとアルツハイマー病を含む認知症のリスクが低くなる! だが筋トレ民は「要注意」な理由
- 抗肥満作用も備えたタンパク質「AIM」の画期的な働きとは-体内の不要なゴミを取り除くことで病気にアプローチ…腎不全に肝臓癌、そして肥満がなくなる日はくるか?
- ネコは30歳、ヒトは125歳まで生きる日が来る? 奇跡のタンパク質「AIM」の最前線(前編 AIM研究所=IAMの発足)