ヤクルトはなぜ2年連続5位と低迷したのか? 髙津臣吾監督「連覇の時から、このままだったら大変なことになるとずっと思っていた」
── 打線自体は、チーム打率リーグ3位、チーム得点同2位、チーム本塁打同1位と活発でした。ただ、「あと一本が出なかったですね」という高津監督の試合後のコメントをよく耳にしました。 髙津 ランナーは出ます、進塁もさせます、ランナーをためることもできます......でも打って勝つとか、つないで勝つとか、その部分でベイスターズやカープのような集中打、ビッグイニングをつくりだすというというところを、スワローズはなかなかできなかった。どこかで打線が切れて、つながりを欠いてしまったのが理由だと思うので、今年はそういうふうなオーダーになってしまったのかなと。それは考えなければいけない部分ですね。 ── シーズン終盤は、1番・長岡秀樹選手、2番・西川遥輝選手、3番・ドミンゴ・サンタナ選手、4番・村上宗隆選手、5番・ホセ・オスナ選手と、ほぼ固定されていました。現状のメンバーを考えると、これが理想でしょうか。 髙津 僕としてはちょっと違うんですよね。やっぱり哲人は、もっとプレッシャーのかかる場面で打たせるべきだと思っています。今は6、7番を打たせるのがいいのでしょうけど、サンタナやオスナの状態を見ながらも、理想は哲人に3番を打ってほしいと思っています。 【青木宣親のいないシーズンをどう戦うか】 ── 打順を試行錯誤するなかで「おまえはずっと8番だ」と叱咤激励していた長岡選手が、シーズン最多安打のタイトルを獲得するなど、自らの力で打順をつかみとりました。 髙津 思い描いたよりもいい曲線で成長しました。レギュラーのなかで一番若いわけなので、この後、青木になれるのか、中村(悠平)になれるのか、哲人になれるのか。チームを引っ張っていける資質があるかどうかは、まだ未知のところです。 ── 長岡選手は松山キャンプにも招集。ほかの若い選手に一軍レギュラーの練習や姿勢を見せるという狙いもあったのでしょうか。 髙津 いえ、年齢で決めました(笑)。そこは実績とかではなく、まだ若いんだからもっと鍛えようと。ヘッド(嶋基宏)も打撃コーチ(大松尚逸)もそう言っていたので、そうだなと。まだ23歳なので、丸々1年やったくらいじゃへこたれないでしょう。まぁ、松山キャンプでへこたれましたけど(笑)。でも、今のうちにしっかり練習を積んで、20代後半から30歳になった時のために、いいキャンプをさせたいと思ってのことでした。