元朝日新聞記者・植村隆氏が記者会見(全文1)言論の戦いに勝ち、判決で負けた
吉田清治氏の取材をしたこともなければ、会ったこともない
記者1:(英語) 植村:まず、吉田清治証言っていうのがありました。で、それは朝日新聞もたくさん報道をしておりますが、私自身は吉田清治さんの取材をしたこともなければ、会ったこともありません。記事を書いたこともありません。しかし、あの時期に朝日新聞が吉田清治さんの証言の記事を取り消しました。で、私の記事については、慰安婦の、元慰安婦が証言を始めたっていうのが私の記事でありあまして、吉田さんの記事とはまったく別物であります。 しかし、朝日新聞が吉田清治さんの証言を取り消したのを発表した日の新聞と、私がねつ造でないっていう新聞の記事が同じ日の新聞に載りました。それで私の記事が日本の名誉を汚したというふうな、櫻井よしこさんをはじめとする人々のキャンペーンによって、私自身が吉田さんの記事を書いたというふうに勘違いする人もいるようです。だから、その手の本には、植村を批判する本の中には、植村が吉田清治の記事を書いたっていうふうな記述もありました。 何度も繰り返しますが、私がバッシングされているのは、単純に1つだけです。元慰安婦の女性がソウルで45年、戦争が終わって46年ぶりに証言を始めた、被害の証言を始めたという報道で、バッシングされているのです。 また、私の記事の3日後に、私と同じような記事を書いた北海道新聞の記者が、今回の法廷で証言に立って、植村がねつ造と言われて、私がねつ造と言われないのはおかしいという証言をしています。その記者はまた、こういう証言もしました。櫻井さんが、私の記事についてねつ造ということについて、言い掛かりであると、言い掛かりである。 今回の法廷では、櫻井さんの資料の引用のいんちきさが明らかになりました。それで、それは裁判の途中で『WiLL』という雑誌は訂正記事を出しました。裁判の相手ではありませんが、関連の記事で産経新聞も訂正を出しました、櫻井さんのコラムに。そして、その証人、唯一の証人である北海道新聞の元ソウル支局長は、櫻井さんの植村に対する批判に対して、言い掛かりだというふうに主張しました。つまり、ジャーナリズムの世界では、私の正しさが証明されているわけです。しかし、法廷では、裁判長は、それを認定しませんでした。だからこの判決を、私は言論戦、言論の戦いで勝って、判決で負けてしまった、悪夢のような判決だというふうに思ってます。 司会:(英語) 【書き起こし】元朝日新聞記者・植村隆氏が記者会見 全文2に続く