<プロ野球速報>金本監督の猛抗議が火をつけ阪神が広島に逆転勝利!
阪神ー広島の6回戦が16日、甲子園球場で行われ、阪神が2-1で広島に逆転勝利した。金本監督が8回にセーフ、アウトの判定を巡って猛抗議。その気迫が乗り移ったかのように原口が決勝タイムリーを決めた。打線変更や投手交代など金本監督の采配も冴えて首位の広島に黒星をつけた。 金本監督が動いた。 「(広島は)左の中継ぎがいないので、ズラっと左を並べた。高山の調子もよくないので、糸原の振りの速さに期待した」 1番に「真っ直ぐに力負けしない」と金本監督が評価するルーキーの糸原、2番に高山を置く打線改造を行ったのだ。先発の能見が、立ち上がりに一死満塁から鈴木誠也の犠飛で先制点を失っていたが、3回に、その打線改造が生きる。 広島の先発、九里から能見、糸原が続けて四球を選び、高山がピッチャーのグラブを弾く内野安打で無死満塁のチャンスを作った。糸井は一塁へのゴロに終わったが、新井がこれをファンブルしている間に同点の走者がホームイン。 5回裏、今度は、1失点の好投を続けていた能見を75球で代えた。 2軍から昇格させたばかりの伊藤隼を代打に送る。その伊藤がライト前ヒットで結果を出すと、糸原がバントを決めて得点圏に進めたが、高山、糸井が倒れて1本が出ない。阪神は7回まで九里の前にわずか2安打に封じられていたが、1-1で迎えた8回にゲームが動いた。 先頭の糸原が、セカンドベース寄りのゴロ。名手、菊池がバックハンドから流れるようなランニングスロー。糸原は頭から滑り込み微妙なタイミングとなったが、判定はアウト。すると金本監督はベンチから飛び出した。一塁の芦原塁審に対して、何やら大声で怒鳴りながら詰め寄った。一塁コーチが体を張って止めたが、ど迫力の猛抗議だった。判定は変わらなかったが、その指揮官の行動が眠れる打線に火をつけたのか。 続く高山が中前打で出塁すると、二死から盗塁を成功させて、福留が四球で歩く。一、二塁として、ここで原口が、しぶとく三遊間を破る決勝のタイムリーヒット。 「最高です。チーム全員とファンの方の思いが僕の打席にこもっていると思っていきました。(ここ2試合は)ランナーがいて打てなかった場面が多かったので悔しかったです。必死のパッチで打ちました」 9回はドリスがその1点を守りきり、阪神が逆転で首位の広島を相手にカード勝ち越しを決める価値ある1勝を手にした。 試合後、金本監督は、「今日の試合は、僕の中ですごくポイントになる試合かなと思っていたので良かった。(決勝タイムリーの原口は)ああいう場面で、食らいついてヒットを打ってくれるのが原口のいいところ。そこを信頼して5番で使っている。いい仕事をしてくれた。 (打線改造は)結果、2点しか取れていないので、功を奏したかどうかわからないが勝って良かったね。(先発の能見は)立ち上がりにどうなるかと思ったが途中から修正して5回1失点は、今の広島相手には十分。桑原は、広島が右が並んでいるので2イニングいってもらうつもりだったが、完璧なリリーフだった」と、笑顔で振り返った。