津波から大切な命を守るには「日常から避難ビルや高台の確認、訓練や準備で情報共有を」
大分放送
4月3日に台湾の東部沖で発生した地震では、沖縄に一時、津波警報が出されました。8日も大分県佐伯市で震度2を観測する地震が発生し、あらためて日頃から防災意識を持たなければと実感した人も多かったと思います。そこで、津波から命を守るには、どんな行動を取ればよいのか? 県内の防災の現状をリポートします。 【写真を見る】津波から大切な命を守るには「日常から避難ビルや高台の確認、訓練や準備で情報共有を」 台湾東部沖で3日に発生した大地震では、これまでに13人が死亡、けが人は1100人以上にのぼっています。この地震で沖縄に一時、津波警報が発表され、最大で30センチの津波が観測されました。 (大分市防災危機管理課・深田慎也さん)「津波避難ビルは、避難できる場所をみなさんに周知できるように、見えやすい場所に貼らせてもらっている」 津波から身を守るため、一時的に逃げ込む避難ビルや避難場所は、大分市内には582か所あります。取材したマンションは、3階以上の廊下や階段部分を避難スペースに設定していて、地震や火災を感知すると、オートロックのドアが自動で開放され、誰でも避難できます。 (大分市防災危機管理課・深田慎也さん)「24時間開けられるように協定を結ぶ際に調整している。生活圏内のどこに避難ビルがあるか、日常の中で確認してほしい」 一方、南海トラフ地震の発生で、県内では最も早く津波の到達が予想される県南の佐伯市では避難が間に合わないおそれのある地域を解消するため、池船地区には高さ9メートルの避難タワーを設置し、360人が収容できるように対応しています。このほか、2か所にも津波避難タワーや、高台を設けています。 (佐伯市防災危機管理課・松山美穂さん)「いざというときに困らないために平常時からしっかり訓練をしたり、避難する準備をしたり、みなさんで情報共有をして防災を学んでいってほしい」 こうした高い場所に移動する「垂直避難」は、あくまで間に合わない場合の措置で、市ではできれば浸水想定区域から離れ、より高い場所に避難するよう呼びかけています。
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