【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】「老後が間近なのに不安です」同世代は手取りからいくら貯蓄しているのか
【50歳代・二人以上世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくら?
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。 ●【50歳代・二人以上世帯】貯蓄1500万円~2000万円未満の割合 ・5.8% ●【50歳代・二人以上世帯】貯蓄1500万円以上の割合 ・15.5% ●【50歳代・二人以上世帯】平均貯蓄額と中央値 ・平均:1611万円 ・中央値:745万円 貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄1500万円~2000万円未満は5.8%。 平均は1500万円を超え、中央値は700万円を超えました。 50歳代は収入が最も増える世代ですが、教育費やローンの支払いなど支出が嵩む世代でもあります。 セカンドライフへのカウントダウンも始まっていることから、できるだけ早いうちに老後資金を確保することが急務となるでしょう。 では、50歳代の世帯は手取り収入からどれほど貯蓄に回しているのでしょうか。 次の章から「手取り収入からの貯蓄割合」について確認しましょう。
【50歳代】手取り収入からの貯蓄割合を「年代別一覧表」で確認
では、今の50歳代は手取りのうちどのくらいの割合を貯蓄に回しているのでしょうか。 ●年間手取り収入からの貯蓄割合 ・平均:12% ・5%未満:6.9% ・5~10%未満:15.7% ・10~15%未満:20.2% ・15~20%未満:5.2% ・20~25%未満:8.3% ・25~30%未満:1.7% ・30~35%未満:5.7% ・35%以上:8.1% ・貯蓄しなかった:28.1% 最も多いのは「10~15%未満」で20.2%。平均値を見ると手取りの12%を貯蓄に回していることが確認できます。 一方で、貯蓄をしなかった世帯が約3割となっており、まったく貯蓄できない世帯もいると考えられるでしょう。 手取りの何%を貯蓄するかは個人差があるものですが、平均を一つの目標にするのもよいかもしれません。
老後の資金づくりと対策、早い段階での検討・着手を
老後生活が目前に迫る50歳代のなかには「今から老後資金の準備を始めても遅すぎるのではないか」「リタイアまでに間に合うか不安」と考える方もいるかもしれません。 たしかに、若い世代と比べると準備期間は短くなるのは事実。しかし、今からでも準備を始めるかどうかで10年後や20年後に大きな違いが生じる可能性も高まります。 まずは、家計の収支を把握して削減できる支出がないか調べてみましょう。 携帯料金やサブスクリプション代などの固定費を削減できれば、1年間で数万円以上を節約できる可能性もあります。 節約したお金は貯蓄ではなく、NISA制度などを活用した資産運用を行うことも検討してみてください。 より効率的に老後に向けた備えられるかどうかは、前もっての準備がカギといえるでしょう。 ●【参考】50歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:27.4% ・100万円未満:9.1% ・100~200万円未満:6.4% ・200~300万円未満:3.8% ・300~400万円未満:3.9% ・400~500万円未満:3.8% ・500~700万円未満:5.6% ・700~1000万円未満:5.5% ・1000~1500万円未満:8.9% ・1500~2000万円未満:4.2% ・2000~3000万円未満:5.4% ・3000万円以上:11.2% ・平均:1147万円 ・中央値:300万円
参考資料
・内閣府「男女共同参画白書:第2部 令和6年度に講じようとする男女共同参画社会の形成の促進に関する施策」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
荒井 麻友子