本田望結、俳優とフィギュアスケーターどちらも辞めずに続ける理由「自分の選択は間違ってなかった」
小さい頃からドラマ、映画に数多くの作品に出演し、フィギュアスケーターとしても活動する本田望結。主演を務める映画『カーリングの神様』では、カーリングに懸ける女子高校生を熱演していて、初めてのカーリングながらも緊迫した試合シーンを繰り広げている。なぜ俳優とフィギュアスケーターを続けているのか、二十歳になっての変化などを聞いた。(前後編の後編)。 【写真】俳優、スケーターとして活躍、本田望結の撮り下ろしカット【8点】 ――本田さんは4歳で芸能界デビューして、ドラマや映画で活躍する一方、フィギュアスケーターとしても活動されています。どちらも辞めずに継続しているのは、どういう理由なのでしょうか。 本田 やっぱり、どちらも好きだからです。一つに絞るタイミングもたくさんあったんですけど、「どちらも好きなのに、どちらかを嫌いになる努力をしなきゃいけないのはどうして?」「そんなことできないし、する必要もない」と思って今に至るんです。そういう選択をさせてくれた周りの環境にも感謝しています。 ――一つに絞るタイミングとは、どういうときでしょうか。 本田 周りの声です。「どちらかにしたほうがいいのでは」という声に流されがちになることもあったんですが、誰かに迷惑をかけている訳でもないし、こっそり続けています(笑)。 ――こっそりではないですけどね(笑)。傍から見ると、一つに集中したほうがいいのではないかと思うんでしょうね。 本田 そういう意見が多かったです。でも両方を続けていきたいという自分の選択は間違っていなかったのかなって思います。 ――お芝居の経験がフィギュアに活きていること、逆にフィギュアの経験がお芝居に活きていることはありますか。 本田 女優だからこそ、フィギュアでも表現力は誰にも負けたくないので、お芝居で得たものを活かして、表現力に力を入れています。なかなかフィギュアで得たことがお芝居に繋がることはないんですが、『カーリングの神様』ではフィギュアで経験したことがヒントになって、自分を助けてくれました。好きで二つのことを続けていたら、こんなご褒美のような作品が待っているんだなと感じて。自分の人生を支えてくれる映画になりました。 ――本木克英監督は数多くの話題作、ヒット作を世に送り出していますが、『カーリングの神様』の監督と聞いたときは、どんな気持ちでしたか。 本田 本木監督の作品に出るという夢が叶ったら、これほど役者人生で幸せなことはないと思っていたので、オファーをいただいたときは、まさか十代で実現するとは思っていなくて、すごくうれしかったです。ただ今回はカーリングのシーンがメインというのもあって、クランクインの前に本木監督から、「今回は基本的にお任せします」ということで、私たちが感じたことを大事にしてくださることが多くて、ビシッとご指導いただく現場ではなかったんです。ただ、再び本木監督の作品に出て、本格的な指導を受けたいという次の夢に繋がりました。 ――今年6月1日で二十歳になりましたが、何か意識の変化はありましたか。 本田 お酒が飲めるようになったことは大きな変化でしたけど、それ以外はなかったです(笑)。むしろ18歳で成人になったときのほうが、「大人になろう」という気持ちが強かったです。ただ家族で乾杯できるのは楽しいですね。